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1998年式

BENTLEY BROOKLANDS R

徹頭徹尾、完璧なまでに仕上げられた最後の純血統
ビンテージ・ベントレー、
日本離れした感性・希少色美しき
トパーズミントに吃驚仰天する・・・。の巻

 ベントレーとロールス・ロイスは驚くほど似ていますが、その反面全く異なる自動車製造ブランドです。この2つのビッグネームの共通点は、日本では大正期、世界的にはアール・デコが花咲く時代に、革新的モータリゼーション創造というエンジニアリングへの情熱に駆られた先駆者達によって生み出されたという事実です。
1930年にル・マンをそれまでとは異なる大型のレーシングカー、かの有名なスピードシックスで制したベントレーと、生粋のラグジュアリーサルーン製造に重きを置いたロールス・ロイスは共に自動車開発において、フランス・ドイツに遅れを取っていた当時の英国国内で独善的な受け入れをされます。しかし世界恐慌の煽りと言う歴史の悪戯の中で、ロールス・ロイスはベントレーを買収する経緯をたどるのですが、それまでの創業者スピリットに敬意を示し、「恒久的にお互いのブランドに影響を与えない」と言う一文が合併合意契約書に残り今日に至るのです!これによりロールスロイスが純粋な高級車であり続けるのと同じように、今日ベントレーは、トップスポーツカーとドライビングエクスペリエンスを高めるための高性能車であり続けています。
ベントレー好きな英国人の友人に聞くと・・・「王侯貴族や政治家はロールス・ロイスの後部座席を選ぶもの・・・、でも本当の自動車好き、エンスージアストはベントレーを自ら操縦することを好む。」との事でした。このあたりが歴史と英国文化、そして2社のアイデンティティをよく表していると思います。

英国様式最後の純血種・・・!
極上物探しは困難を極める道・・・。

 その素晴らしい「伝統工芸品的英国様式」はミレニアムの音が聞こえる直前、1998年に他の民族系資本により変化の時を迎え、一世紀近く続いた「純然たる血統」は終わりを迎えます・・・。
そして今日、日本国内で「ネオ・クラシック」と言われる純血の極上ベントレーやロールス・ロイスを見つけることが極めて難しくなったのには、実は類稀なる日本経済の歴史の悪戯が大きく影響しています。
時はバブル経済真っ只中・・・。海外のビルダーから見て日本市場は大変魅力的なビッグマーケットでした。イタリアの牛印や馬印、そして英国の天使達は驚くほどの数が輸入され溢れていた程です。それらが時間の経過とともに徐々にユーズド市場に出るや、「需要と供給のバランス」を著しく欠き、それらの高級車達は、その商品価値に比べて不当とも言える「飽和価格」で再販されます。
世界一厳格な車検制度が存在し、潤沢にお金をかけられた日本にある車両・・・そこに目をつけたのは当然の事ながらその価値を知る英国本国・ヨーロッパや新興国のバイヤー達。ロールス・ロイスの開発コード「SZ系」と呼ばれる1980年代後半から1998年までの「最後の純血種」は誠に残念ながらその殆どが再度海を渡り、今日国内に残るのは、熱心なエンスージアストが心から愛し、多額の金銭的投資で手厚くメンテナンスされ極上コンディションで残った「本当に素晴らしい車両」・・・か、もしくは「レストアベースや部品取り車両」のいずれか・・・という状況を呈しているのです。
当然ながら・・・潤沢な費用と膨大な時間をかけ、確り手入れがなされた「愛された個体」は愛情溢れるオーナー様の元で「ネオ・クラシック」への道をまっしぐら・・・。その反面、格安車両は、高齢化とともに熟練メカニック不足という現在の国内事情を含めて「泥沼への魔の入り口」となっているのも、皮肉にも言わざるを得ないのが実情です。

静寂のスポーツカー ベントレー・ブルックランズR

 「ベントレー・ブルックランズR」は、ベントレー・ミュルザンヌとベントレー・エイトの後継モデルとして、
1992年に登場したベントレー・ブルックランズの後期型モデルとして1998年に登場します。
効率的なターボチャージャーを伝統的Lシリーズ、アロイブロック6747cc V8エンジンに搭載し、出力は304bhpにまで向上。センターコンソールに移されたATシフターが特徴の4速オートマチックトランスミッションに加え、ベントレー・ターボRで磨かれたスポーツハンドリングを融合させ、ベントレーの正統な伝統を受け継ぐ本物の「静寂のスポーツカー・ベントレー・ブルックランズR」という新しいモデルとして誕生、僅か2年間という短い期間に229台のみ生産された超希少車です(ショートホイールベース211台/ロングホイールベース18台)。
この「ベントレー・ブルックランズR」は、今日におけるベントレーイメージの先駆車であり、ベントレーがロールス・ロイスの豪華さを維持しつつ、パフォーマンスにおいてベントレーブランドのカリスマ性を取り戻す道を切り開いたモデルとして、世界中のエンスージアストに熱く評価されています。
魅惑的な「ブルックランズ」という名称は、英国人が特に思い入れのある草創期の最も有名なレーシングコースの名称に因んでおり、1930年代ベントレーがロールス・ロイスと提携以前に、レースで勝ち実力を証明した、ベントレーの輝かしい初期時代の歴史上重要な史実に敬意を表した名称なのです!

見識あふれるオーナー様の熱き情熱に感服!

 今回大変ありがたいご縁があり、お会いしましたオーナー様は、自動車に関して大変造詣が深く、国産ビンテージから、世界に数台・・・という欧州ビンテージサルーン、そしてハイエンドなイタリアンスーパースポーツを数多くコレクションされ、全て極上のコンディションで保たれる事に情熱を注がれるお方です。ご自身でもジムカーナからレースまでモータースポーツをこよなく愛され、かつては国内GTレースのスポンサーまでなさった程のエンスージアスト様です。
素晴らしい見識でお車を見極めなさるのもさる事ながら、一度手になさると貴重なオリジナルパーツを豊富な見識と人脈で収集され、あくまでも「オリジナル」に忠実に、新車の様なコンディションまで「徹頭徹尾」ブラッシュアップされるお方です。その徹底度合いは正にイタリアンカンツォーネの様に情熱的!外装から内装まで一切の妥協はなく、全てのコレクションは「極上」という言葉がぴったりな程素晴らしい状態でコレクションされ、それらを都心のエレベータ付き駐車場で管理されシチュエーションに応じて使い分けされるライフスタイルは「豊潤な感性」の一言に尽きます!

人生の節目に増えすぎた車両の整理が必要・・・・
コレクションから極め付けの秘蔵品を出品?!

 生産台数229台という「希少車」という事実もさることながら、前述の事実から、最後の純血ベントレーそのものの魅力を最大限味わえる、魅惑の車両を現在国内で探すことは、まさに困難を極める道です。
実は今回の取材に遡ること以前に、オーナー様から、この美しきトパーズミントの極上ベントレー・ブルックランズRに都内の移動で乗せて頂いた事があったのですが、「人生の節目に増えすぎた車両の整理が必要・・・」との理由で取材依頼が来た時には、「なぜ?!」と正直驚きを隠せませんでした。まさに見識と情熱あふれるオーナー様の元、「ネオ・クラシックへの道をまっしぐら」歩んでいる希少な極上車両なのです!

トパーズミントのベントレー・ブルックランズR

 目の前に現れた「美魔女」のごとく一切の経年変化を感じない、トパーズミントという日本人離れした希少色が大変美しい・・・「ベントレー・ブルックランズR」。じっくり見ていきましょう!
都内某所の高層ビル地下駐車場から、明るい春の陽射しの元現れた「トパーズミント」のボディカラーにまず誰もが目を奪われることでしょう・・・!近未来的都会の景色に日本人の感覚離れした眩しい美しさがとても良く似合い、この車が発売からすでに20超年した「ネオ・クラシック」であることを寸分たりとも感じさせません。
全長5310mmのフルサイズボディは、外観からは優雅で気品を感じ、正に威風堂々としたものですが、「静寂のスポーツカー」の所以、ドライバーズシートからは実に全方位見切りがよく、フルサイズ感を微塵も感じないのが大きな魅力です。

重厚なドアを開けて室内に乗り込んでみます・・・。

 インテリアも同様、まず足元には英国産ウールのウイルトンカーペット!目線を上げるとそこには、左右対象になるように選定された、超貴重木材バーズアイ・ウオルナットが、手を触れるだけで厚みを感じるコノリーレザーのタンカラーと見事なハーモニーを奏で、実に豊潤で上質な空気を醸し出しています!この空間に佇み、空気を脳内に取り入れるだけで、右脳は感性アドレナリンを生み出し、前向きな発想を生み出すポジティブなエネルギーは、血液を通じて体内をぐるんぐるんめぐり、なんとも優雅で幸せ・・・!そして創造的な気持ちにさせてくれるのが不思議です!!
左手でキーを捻り、4757cc伝説のLシリーズ、アロイOHV・V8エンジンに火を入れてみます!
伝統のウイングドBエンジンサウンドはやはり健在(!)ながらも、この上質空間に、かのエンジンサウンドが「静寂にエコーする様」を体感し、その上質感にさらに感激度は高まります!
ステアリングコラムからセンターコンソールに移動し、スポーティさを更に創造したATシフターを操作。膨大なトルクとライトプレッシャーターボにより、フルサイズサルーンは混雑した都内の道をまるで洋上のクルーザーの様に俊敏に、そして優雅に滑り出します・・・!
正に別格!「優雅で豊潤な静寂感・・・」そしてこれが「静寂のスポーツカー」たるベントレーの所以に心から感動します!失われた純血統種の何という懐の深さ・・・!厳重なコスト管理下に置かれた現代のものづくりでは体感することすら失われたこの感覚に、心から感動を覚えます。
コレクションの対象として、「選別の時代」をすり抜け、見識豊かなオーナー様の熱きマインドで大切にされてこられたからこそ存在する「門外不出の秘蔵品」・・・。どこを見ても驚きを隠せないのが正直な筆者の感想だったのです!
当然の事ですが、これからも時間は経過し続けます・・・。
時間軸に逆らって極上コンディションを維持・継続するのは、並大抵のことではありません!
「徹頭徹尾、完璧なまでに仕上げられた最後の純血統ビンテージ・ベントレー、日本離れした感性・希少色美しきトパーズミントに吃驚仰天」するのは、私だけでは無い事は間違い無いでしょう!

取材後書

 かつて日本で過ごし、再度海を渡り本国に里帰りした、開発コード「SZ」について、今回海外の情報を調べ、英国の友人にも実情を聞いて原稿にまとめてみました。極上車両を国内で探すのは困難を極める道・・・。これがやはり感想です。
「人生の節目に増えすぎた車両の整理が必要・・・・。」
これがオーナー様の「門外不出の秘蔵品売却希望理由」ですが、これを読まれご興味をお持ちの「まだ見ぬ新オーナー様」にとっては間違いなく最高のチャンスです!
徹頭徹尾、完璧なまでに仕上げられた最後の純血統の言葉通り、傷、ヤレ感、使用痕、経年変化、一生懸命探しても見つかりません・・・!本当に素晴らしい車両です。
「静寂のスポーツカー ベントレー・ブルックランズR」
人生を創造的でさらに豊潤な物に変えてくれるネオ・クラシック・・・。なんとも魅力的な響きでは無いでしょうか。

価格1200万円

スペック

車検

令和 4年 8月

走行

32020km

レストア

ハンドル

左ハンドル

バッテリ

長さ

5310mm

1890mm

高さ

1480mm

重量

2360kg

排気量

6747cc

出品地域

群馬県