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1974年式
HONDA Z GT(SA)
車両の細かな状態は
写真毎に説明があります
上部スライドには、
車両の魅力的な写真が50枚ございます
写真をクリックして
説明と共にご覧ください
旧車に精通したオーナー様の元、
苦楽を共にしながらも、
仕上がった極上コンディション・
最終ロットの水冷式ホンダZ GTの
鮮やかなイエローに、
時空超えを感じる・・・
待ち合わせは、写真撮影にピッタリな、あの吉永小百合さんもJR東日本のCM撮影でお見え頂いた、県内有名公園駐車場・・・。撮影準備をしながらお待ちしていると・・・、実にジェントルで乾いた水冷2気筒サウンドとともに、鮮やかなイエローのホンダZが私の目の前に現れました・・・。
昭和40年生まれの筆者にとって、ホンダZは、小学生の頃多いに憧れたクルマ・・・、小学校までの道順に、いつも止めてあった水中メガネ姿が、50年の時を経て、色鮮やかにフラッシュバックします・・・。
「えっ・・・何?!」
一瞬、頭の中で整理が付かない現象が起こります・・・。
時空を越えるタイムスリップでもしない限り、時間の流れに逆行するのは不可能な事・・・。
しかしながら・・・
今、目の前にあるのは、1970年代当時を彷彿とさせる・・・
「凛として鮮やかな立姿」と、「フレッシュな内装コンディション」・・・が実に見事な
1974年式、最終ロットのホンダZ GTです・・・!
頭の整理がつかないこの状況・・・、決して私だけでは無い筈です・・・、
早速お伺いすればフルレストアでは無いとの事・・・。
いや・・・、半世紀経過しても、しっかり根付いたクルマ文化の恩恵で、パーツが存在する英国車なら兎も角、これは70年代の国産車・・・。パーツ等ほぼストック無しの環境では、フルレストアも儘ならない筈・・・。
オーナー様は、終始笑顔で平然と私のインタビューに答えて戴きましたが、「この方は普通ではないぞ・・・!」と始まった、今回の取材だったのです・・・!
まずは、目の前の最終ロット、
1974年(昭和49年式)ホンダZ GT
(SA)を
拝見致します・・・
是非、臨場感いっぱいに・・・!下記写真50枚と、詳細動画を一緒にご覧ください・・・!
最終ロットのGTです・・・
当時のホンダのカタログから抜粋すると・・・各グレードは下記の様に表現豊かに区分されていました。
個性で選ぶタイプ別構成。ACT・PRO・TS・GT・GSの5種
・ACT―行動派・活動派のくるま。
・PRO―未来派プロフェショナルのくるま。
・TS―スポーツ魂を満たす個性派のくるま。
・GT―余裕のある人々のグランドツーリングカー。
・GS―テクニックを誇る建康的なタフガイのくるま。
(※ホンダZ昭和45年カタログより抜粋・・・)
鮮やかな外装イエローは、流石に数年前にリペイントされたとの事、エンジンベイやトランク内を確認しましたが、元色で再塗装された感じです・・・。塗られたばかりでは無い、新しいペイントが落ち着いた丁度良い雰囲気が素晴らしくマッチしており、素直に「素晴らしい・・・」と感じた次第です。
このクルマのアイデンティティーでもある、「水中メガネ」の樹脂フレーム部分は、2年前にオーナー様が、お好みでガン・メタリックに塗装されており、イエローのボディと合間って、少しモダナイズされた感があり、更に個性的にこのクルマを演出しています・・・。
豊かなニックネームは個性的である象徴・・・
「水中メガネ」は国内での有名ニックネームですが、海外では「スキーブーツ」や「ピエロの靴」などとも呼ばれています・・・。
創業者・故・本田宗一郎氏が、「しびんみたいなクルマじゃねえか・・・!」と試作車を見て言ったエピソードが残る、当時の規格枠目一杯に納められたロングノーズと、スパッと切られたリアの造形は、今日なおさら斬新です・・・!
全長3mを切る、ボディ全体から下回りと拝見させて頂きましたが、サビ・凹み・補修痕は見当たらず、正に時代のサバイバーのオーラを全身に纏っているのが見事な部分・・・。心から「よくぞ・・・よくぞ、生き残っていてくれたなぁ・・・」と感嘆の声が漏れるのです・・・!
ケイヒンのツインキャブ・独特の治り方を見せるエアクリーナーの造形、最終型として水冷化されたエンジンルームは、後にセミ・トランジスタ化されたポイントを除いてオリジナル然としており、2年前に3速に入りづらくなった事をきっかけに実施された「トランスミッション交換・・・!」を含め、エンジンベイ下回りは見事な雰囲気・・・!
「トランスミッション見つけたんだよね・・・ついでにエンジン降ろすタイミングでタイミングベルトも交換したんだよ・・・」と、サラッとおっしゃるオーナー様に、絶句して聞いている筆者がおりました・・・。
その他にも・・・
3年前には、ある日「スコッ・・・」と抜けたブレーキを、フロント・ブレーキシリンダー、ブレーキシュー、ブレーキホース交換で対応・・・。同時にリア・ブレーキもリペアキットにて修理、サビ浮きがみられたリアのバンパー、リア・ライトリングを再メッキなど施し、状態の維持に努めてこられました。
また車高のバランスを重視して、フロントのコイルスプリング交換、リアはそれに合わせてリーフ・スプリングを逆にセットする手法で絶妙なバランスを出されておられます・・・。
タコメーターの不具合から、ケーブルを入手されるも原因は、エンジンに付随する取り出し口の問題が発覚、根気よくパーツを探して最近交換されたとの事、現在は問題なく機能しております。
現在の問題点は・・・トランスミッションとドライブシャフト間のオイルシールが劣化して、オイル漏れが少々あるとの事・・・。現在パーツは根気よく探しておられるとの事ですが、硬化が原因での症状につき、オイルシールを軟化させて対応中、夏場はほぼ漏れる事は無くなったものの、冬場になれば硬化して垂れるかも・・・との事でした。
旧車は、じっくり・・・
根気よくパーツを探す・・・
時間をかけて仕上げる、
そこが一番楽しい部分
終始笑顔で、とてもお話し上手なオーナー様・・・
お伺いすると、若い頃から大の車好きでおられ、70年代の車が現役であった時代に多感な時代を過ごされます。この車のリアガラスに貼られている、VANのステッカーも、こだわりの必須アイテム・・・!といえば、共感頂けるお方も大勢いらっしゃると思います・・・。
自動車遍歴をお伺いしても、セリカLB、30Z、ファミリア、S600、そしてS800などと国産車だけ聞いても錚々たるラインナップ・・・。それらの全てと上手く向き合ってこられたポイントは・・・「じっくり根気よくパーツを探す・・・そして時間をかけて仕上げる、そこが一番楽しい部分です・・・」とお答え頂きました・・・。
「ゴム類など柔らかい部品は難しい・・・硬いものは結構見つかる・・・」
実に深いお言葉です・・・。
「そうやって自分の手にある内に修理して、良い状態にすることが一番楽しいんだよね・・・!私は修理係みたいです・・・」と、おおらかに笑っておられたのが実に印象的でした・・・。
まるでタイムスリップしたかの様な、素晴らしい状態のホンダZ GT・・・
やはりクルマは持っておられるお方の考え方をとても良く表現してくれます・・・。
クルマの状態・・・そしてパーツを根気よく探してじっくり待つ楽しみ・・・
まさに百戦錬磨のコレクターさん!と感じた今回の私の取材だったのです・・・!
取材後記
今回の取材中ずっとオーナー様がおっしゃっておられたのが・・・
「本当は売りたく無いんだよね・・・」
確か5回おっしゃったと記憶しています。
止むを得ない車庫事情で、手放す事にしたとの事・・・。
「私は修理係です・・・」と笑ってお話し頂く様子に、心から楽しんでこられた・・・と思うと共に、この様な、過去〜しっかり仕上がった現在の状態が明確なビンテージを、こうしてご紹介、そして・・・次のまだ見ぬ新オーナー様に御縁繋ぎ出来る事に、とても大きな意義を感じるのです・・・。
まさに絶滅危惧種の特異性を持つ、70年代の水中メガネ・・・
この様なクルマを大切に扱い維持する喜びは、新たなオーナー様の人生を、とても味わい深く演出してくれるものと思います。
「旧車に精通したオーナー様の元、苦楽を共にしながらも、仕上がった極上コンディション・最終ロットの水冷式ホンダZ GTの鮮やかなイエローに、時空超えを感じる・・・」
オーナー様と楽しい時間を共有しませんか?
ぜひ前橋まで見学にお越し下さい・・・。
▲このとても素晴らしい「1974年式 HONDA Z GT」は現在、群馬県にあります。
個人のため諸費用等はかかりません、購入者様には自動車税の月割り精算並びに、リサイクル料のご負担をお願いいたします。陸送等は、購入者様の方で手配をお願いいたします。またご希望であれば、クラシックカー専門輸送を業務として実施しておりますので、執筆担当堀川までお問い合わせください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両は、ヒストリック・カー、コレクタブル・カーの越境ECサイト、「エステートセール®︎スプレマシー」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは、
エステートセール®︎スプレマシーは、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿作成でご紹介し、物・心を整理する、北米文化エステートセールの日本版です。
文化も、次の世代への引き継ぎも、何も残らない、二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は、心にしっかり残しながらも、確実に次の世代に引き継ぐ、ご案内・仲介をいたします。
本原稿は執筆者、堀川が2021年8月29日・・・3時間程度のインタビュー・撮影の中で、オーナー様のコメントと、見聞したものを元に作成したものです。
非常に限られた時間内での確認につき、状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります事ご承知おき下さい。
また執筆内容に関しては、念入りな海外・国内リサーチを含めて、オリジナルの原稿を執筆しておりますが、現地に赴くなど、裏づけを全て取ってはおりません。 状態等のコメントも、あくまで取材時の天候、状況及び、筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
何卒宜しくご検討下さい。