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1985年式
メルセデス・ベンツ R107 380SL
車両の細かな状態は写真毎に説明があります
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群馬33ナンバーのワンオーナー車・・・。現オーナー様が
先代から引き継がれた、フル・オリジナルコンディションを保つ
85年式最終型R107 380SLは、シグネチャーV8・M116型エンジンを搭載する、最高にクールな
クラシック・メルセデスだった・・・!
エコカーやハイブリッド・・・電気自動車で溢れた今日の道路上を走っていると、時折見かけるクラシックカーの周囲の空気を変えてしまう佇まいに、思わず“ドキッ”とするのは筆者だけではないはずです・・・。 それがクラシック・メルセデスなら尚の事・・・、先代(W113)から受け継いだパゴダルーフが生み出す流麗かつソリッドなボディーラインに一瞬で目が釘付けになり、R230やR129など後発のSLでは到底かなわないエレガントで実に優雅なスタイルに、当時のメルセデスのシグネチャーエンジンであったM116型V8が、まるでホットロッドの如く搭載され、ダイナミックなトルクでラグジュアリーに走行する様など、想像するだけで昇天してしまいそうになります・・・。
1971年に、W113パゴダルーフを持つ先代SLの後継車としてデビューし、生産期間の18年間で実に300,175台が製造され、その内の68%がメインマーケットのアメリカに輸出されたR107シリーズ・・・。まさに80年代のアメリカンドリームを象徴するクルマでもありました・・・。
特に380SLは“シグネチャー”と呼ばれるM116型V8エンジンを搭載し、500SLと比較しても遜色ない走行性能と経済性を両立させ、その時代における理想的なSLとして人々の心を掴みました・・・。流麗かつソリッドなデザイン、最先端の安全性、精緻なエンジニアリングというメルセデス・ベンツの原則を完璧に体現し、他のメーカーが追随できない程の完成度を誇ったクルマだったのです・・・。
そのSLも生産終了から40年近くの年月が経過しました・・・。
今日存在感溢れるクラシックカーとして異彩を放つR107は、時間の経過と共にゆっくりと脂が抜け本来の品格がより一層際立った事も含め、これに乗るオーナーの人生を表現する、実に優雅な印象を与えてくれる存在へと昇華しました・・・。
十分に人生経験を重ねた上で、こんな素敵なSLに気負わず“サラッ”と乗れたら最高にクール・・・!と思うのは決して筆者だけでは無い様子です・・・!
当時の最大輸出国アメリカでは依然人気の上、アフターマケット含めて豊富にパーツが流通し、ドイツ本国では実に史上3番目に人気のあるクラシックカーとして高く評価され、欧州クラシック・データ社によれば、世界的に見て状態の良い個体など、ここ10年で50%以上も価格上昇しているモデルでもあるのです・・・!
85年式メルセデス・ベンツR107 380SL・・・家族同様大切にしてこられた特別なクルマとしての存在価値・・・。
本日ご特別にご紹介するのは・・・筆者が個人的に大変お世話になっているオーナー様ご夫妻が所有される85年式最終型R107 380SLになります・・・。
私も20年以上前からこの個体の存在を存じ上げており、今までお聞きしたエピソードなど少しご紹介すると・・・。
先代お父様が正規輸入車を、1985年に現在のヤナセから新車で購入され、その後も車検やメンテナンスなど購入先のヤナセに必ず預ける事で実施され、ご家族のイベントなどでは必ず登場し、様々な思い出を作ってこられました・・・。先代お父様の後、一度ご親戚に預けた期間もあったとの事ですが、その後、ご子息様でおられる現在のオーナー様が再度引き取り、ご家族内で継承され37年経過した今日も時折乗って継続的にメンテナンスを実施し、新車時からのオリジナル・コンディションを保つ素晴らしい状態で“家族の象徴”として大切に動体管理され続けておられます・・・。
現オーナー様がご結婚少し前に、このクルマで奥様をお迎えに行かれたエピソードや、ご旅行で某有名ホテルに宿泊された際に、バレットパーキングの特別景色が良い場所に絵画の様に停めてもらったエピソードなど、人生各ステージの想い出の場面に、クルマとご家族が織りなす様々なドラマがあった事等お聞きしていると、ご家族の一員として大切に可愛がってこられたオーナー様ご夫妻のお気持ちがひしひしと伝わって来る様です・・・。
ご家族皆様、クルマの状態は、基本的にヤナセに全てお任せ・・・。というスタンスでおられます・・・。
お手元で記録簿は保管しないものの、ヤナセの台帳には全て記録が残っている状態・・・。それでもとメンテナンスの詳細をお聞きすると、ショック・アブソーバーやブッシュ類、ウインドウモールや開閉部のゴム類、マフラーなど、ディーラー提案で消耗品は都度交換されてこられ、タイヤに至っては走行距離に関係なく車検毎に交換されるという、実に手厚い“全てお任せメンテナンス”を受けてきた個体です・・・。
オーナー様から指を差して教えて頂き、筆者がやっと気づいた程・・・。トランクリッドに軽微な凹みが一箇所ありますが、車体は事故歴なども無く、オリジナルのシルバーの外装は購入後ずっとガレージ保管だったこともあり、この個体が35年前のクルマとは俄に信じがたいコンディションで残っています・・・。
高級車の定番とも言えるパナソニックのストラーダ・ナビは約20年前に取り付けられたとの事・・・、アップデート機能がない時代のナビゆえ少し“いにしえの味わい”がありますが機能は勿論いたしております・・・。
この年代のメルセデス特有のクラッシュパッドの割れは軽微で、メーターパネルとの境目の目立たない箇所にあるのみ、良い状態で残っていました・・・。
ハードトップはもう何年も外したことが無いとの事・・・。中に収納されるソフトトップに関しては交換歴が無い為、新車時からのオリジナル状態ですが、現在の状態は取材時確認する事は出来ませんでした・・・。
雨上がりの蒸し暑い日の取材でしたが、クーラーは問題なく作動するものの、クーラーガスは定期的に補充して乗っておられます・・・。オートクルーズも勿論作動しますが、唯一時計のみ不動でしたのでご了承ください・・・。
憧れのR107 380SL・・・オーナー様のご厚意で助手席試乗させて頂きました・・・!デザイン・機能・安全性・・・是非素晴らしいポイントの数々をご覧ください・・・!
フランス人デザイナー、ポール・ブラックが手がけた先代W113の曲面を纏ったクラシカルで美しいラインを継承し、メルセデス・ベンツのベテラン・スタイリスト、フリードリッヒ・ガイガーが手掛けたのは、先代より伝統的パゴダルーフは継承したものの、より渋くモダンなストレートを基調としたラインへと移行したR107のボディ・デザインです・・・。
このR107のデザイン的特徴は、それまでのものとは一線を画す実に奥深いもので、直線的なデザインの中に美しい曲面が実に繊細に表現されている独特なものなのです・・・!
例えば、エンジンフードとフロントエッジのなだらかなラインや、トランクリッドの穏やかなコンケーブ・・・。また、後のサッコ・プレートのヒントになったと思われる、ボディ・サイド下部が見事な筒状にフルート加工されており、ストレートを基調としたシルエットに実に優雅な華やかさを与えています・・・。
質量感溢れる分厚く長いドアを開けて運転席に座ると、比較的高いアイポイントに、クラシカルで大きなステアリング・ホイール・・・、そしてSLならではの長いエンジンフードなど、実にオールドスクールな印象が今日実に斬新で、気持ちを大きく盛り上げてくれるのです・・・!
早速キーを捻りシグネチャーと称されるアルミブロックM116型V8エンジンに火を入れてみます・・・。
156hp/4750rpm・・・、27.1kg/2,750rpm・・・、8.3:1の圧縮比をもち、低速から湧き上がるトルクを持つV8エンジンは1983年までの単一列のタイミングチェーンモデルが持っていたチェーン故障の問題を解決し、2列のタイミングチェーンに改良された最終型期のものです・・・。
始動性も大変素晴らしく、存在感たっぷりダイナミックに回るエンジンですが、アイドリング時にマフラーエンドから響くのは静寂そのもの・・・。目を吊り上げてスポーツ走行する様な性格のクルマではなく、これを駆る甘美で豊かな時間そのものを楽しむ・・・そんな性格のクルマが「R107」であり、「SL」の本質はやはりラグジュアリーであったと再認識できる思いです・・・。
スレや破れが無く、とても良い状態のブルーのコンビシートに座り、どこか懐かしい感もあるインテリアをじっくり観察してみます・・・。すると・・・安全基準においても、世界最高峰のレベルを呈したSLの素晴らしさを各部に散見することが出来るのです・・・!
オープンカーでありながら乗り手に最大限の安全性を与えたR107のクラッシャブル・シャーシは、衝突の際に予測可能な方向で変形し、乗員に伝わる力を大幅に軽減する仕組みになっています・・・。それに加えて最も重要なのは、革新的フロントガラス構造の強度でした・・・。万が一横転しても車体重量に耐えられるような剛性を、Aピラーを大幅に補強しフロントガラスを接着することで可能にし、従来では考えられなかった強度をオープン・カーで実現したのです・・・。
また2座のシートの後ろにはラゲッジ・スペースがありますが、R107の燃料タンクはこの下にあり、万が一後方からの追突事故があっても、燃料タンクには負担がかからない安全構造になっています・・・。
主要な操作系やスイッチ類は、奥まったところに設置されているのが特徴ですが、これも安全性確保の為に当時革新的アイデアであったもの・・・。これらの安全対策は現在のエアバッグが登場する10年以上も前のアイデアであることに驚きを隠せません・・・。
歪みのないウッドパネル、各樹脂パーツ、メッキパーツなど、これらが当時ならではの素晴らしい作り込みで目の前にあるのです・・・!機械で作られる様になった現代のものとは比べ物になりません・・・。この素晴らしい造り込みを知ってしまうとクラシック・メルセデスから離れられなくなる・・・。そんな素敵な魅力に溢れているのです・・・!
貴重なオリジナル状態で残る85年式最終型R107 380SL・・・
実に豊かなトルクで、優雅に走行するシーンなど是非動画でもご覧ください・・・!
1985年式 メルセデス・ベンツR107 380SL 取材後記・・・
雨上がりの天候の中、お世話になっているオーナー様ご夫妻に長らくお待ち頂き、夢中で取材させて頂いた程、実に素晴らしい個体でした・・・。
筆者の中では80年代アメリカンドリームを象徴するクルマ・・・1980年代のポップカルチャーの中、
アグレッシブな外観と性能でSLは瞬く間に神話的な存在になりました・・・。誰もがこの車に乗っている自分の姿を想像する程、大きな憧れの存在でした・・・。
1989年に後継のR129系へモデルチェンジを果たし、メルセデス・ベンツ最長の18年間に渡る生産にピリオドを打ちましたが、その間実に300175台が生産され、ダイムラー・ベンツ製の乗用車という観点では過去最も成功したモデルとなっています・・・。
最後の生産から40年近く経過した今日、国内における状態の良い個体はぐっと少なくなったのも事実、良い個体など目の肥えた本国バイヤーなどが里帰りを実施させ、世界一厳格な車検制度が日本にはあることから「過去日本にあったクルマ・・・」などとの言葉で販売しているのも事実です・・・。
よって良い個体はなかなか探しても出てこない・・・。まさに「出会いを待つしか無い」のが良いR107の「理想的探し方」と思う次第です・・・。
「群馬33ナンバーのワンオーナー車・・・。現オーナー様が先代から引き継がれた、フル・オリジナルコンディションを保つ85年式最終型R107 380SLは、シグネチャーV8・M116型エンジンを搭載する、最高にクールなクラシック・メルセデスだった・・・!」
是非オーナー様のエピソードなど楽しみに群馬県まで見学にお越しください・・・
このヒストリーが明確なオリジナル「1985年式 メルセデス・ベンツ
R107 380SL」は現在、群馬県にあります。
▲本車両は、個人様からの出品依頼ですので、消費税や諸費用等はかかりませんが、自動車税月割計算並びにリサイクル預託金精算が別途必要となります。
搬出並びに陸送等は購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の業務でも、クラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両は、クラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト、「エステートセール®︎スプレマシー」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは?!
エステートセール®︎スプレマシーは、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿作成でご紹介し、物・心を整理する北米文化エステートセールの日本版です。
文化も・・・次の世代への引き継ぎも・・・何も残らない二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも確実に次の世代に引き継ぐご案内・仲介をいたします。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。
本記事内容は2022年7月30日13時より約3時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビューと頂いた資料、また試乗体験したものを元に執筆作成したものです。
限られた時間内での確認につき、状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります事ご承知おき下さい。
また執筆内容に関しては、念入りな海外・国内リサーチを含めてオリジナルの原稿を執筆しておりますが、現地に赴くなどの裏づけを全て取ってはおりません。状態等のコメントもあくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込は、このページの一番下よりご連絡下さい。
尚、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
何卒宜しくご検討下さい。