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1988年式
ポルシェ 911 カレラ 3.2L
↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください・・・。
「うぶい・・・」極上オーラ全開・・・!ボディもエンジンも実に
フレッシュ・・・!当時のブックから記録簿までしっかり残る
フルオリジナル〜修復歴無しの極上個体は、コレクターズ・
アイテムへの道をまっしぐらに進む逸品だった・・・!
太陽光さえも我がものとし、ダークブルーの色合いを刻々と変化させる目の前のGシリーズ最終型の88年式ポルシェ911カレラ・・・。
その美しい立ち姿と見事なまでの造形美はポルシェ・フリークのみならず・・・、まさに万人を虜にしてしまう魔性の魅力で溢れ、一切の澱みすら無いボディと機関を持つフルオリジナルの“うぶい”個体は、大切にされてきたオーラを全開で振り撒きながらも静かに佇みます・・・。
想像してみてください・・・。
エンスージアストであれば誰もが人生の中で一度は手元に置きたいと熱望する一台・・・。
それが走行僅か5万キロ台・・・、歴代オーナー氏の元で箱入り娘の様に可愛がられ、手厚いメンテナンスを受けてきたヒストリーまで潤沢に受け継がれ・・・、40年近い歴史を辿って見事にクラシックと呼ばれる一台へ完全昇華を果たした今日でさえ、工場から出た当時の面影をしっかり感じる事ができる「うぶさ・・・」を纏っていたとしたならば・・・。
まさにタイムスリップ如くこの驚愕の事実に、脳は事実を客観的に整理する事ができず・・・、完全思考停止の状態へと見事に誘ってくれるのです・・・。
筆者が以前より大変お世話になっているオーナー様・・・
タイプ930や993など空冷ポルシェのみならず、ジャーマン・スピリット溢れるネオ・クラシックの数々を素晴らしい状態で大切にコレクションされ、一度手にしたら大変長期に渡り愛でて楽しまれるお方様・・・。
特に993を手元に置いてからの16年に及ぶ空冷フラット6への造詣は大変深いお方でおられ、長年のご経験から状態の良い空冷ポルシェの味わいを深く理解されておられます・・・。
そんなオーナー様が今から6年前に、お知り合いの熱心なジャーマン・クラシック・カー・コレクター氏から、その状態の素晴らしさに是が非ともと受け継がれたのがこの88年式ポルシェ911カレラ3.2Lだったとのこと・・・。
低走行の極上個体をしっかりメンテナンスして大切にする・・・、その考えは現オーナー様の元へしっかりと受け継がれ、手元に来てからも更に手厚いメンテナンスを実施・・・。
このフルノーマル〜もちろん修復歴無しの個体は、その走りを含めて工場出荷時の様子を呈する「うぶさ・・・」が随所に見られる極上の一台として、これを観るものの感性をグサグサと刺激するのです・・・!
ボッシュ製Lジェトロ・インジェクションと3.2Lへの排気量拡大
が、伝説の73カレラRSのパワーを超えた・・・!栄光の
サブネーム“カレラ”を復活させたシリーズ最終型の
“カレラ3.2L”とは・・・!
1963年に登場したタイプ356を継承したタイプ901は、1978年にタイプ930へと進化・・・。
それまで2.7LエンジンがメインだったNAモデルは、78年のSCモデルで3.0Lに排気量を拡大・・・。そして1984年には911シリーズ最後のモデル・チェンジで3.2Lへと拡大され、更にフラップ式エアフロメーターのボッシュ製Lジェトロニック・インジェクションが採用され、その出力は225PS(日本仕様は217PS)/5900rpm・27.3kgm/4800rpmと素晴らしく向上・・・!ついに1973年にグループ4〜3ホモロゲーション獲得のために生まれた伝説のレーシング・モデル、“73カレラ”の911/83型エンジン出力210PS/6300rpmを凌駕し、この栄光のサブネーム“カレラ”を復活させたのです・・・!
少々マニアックに詳細すると・・・
この3.2L水平対向フラット6ユニットは、1978年型ターボの3.3Lクランクシャフトの74.4mmストロークに、前モデルであったSCの95mmボアを組み合わせることで、3,164ccの掃気量を実現したものでした・・・。
さらに新開発ドーム型ピストンを採用することで、圧縮比はそれまでの9.8から10.3:1に向上・・・。それらに新しい形状のインレット・マニホールドと効率の良いエキゾースト・システムが装備されたものとなったのです・・・。
84年から86年までの当初3年間は、ポルシェ内製915トランスミッションが引き継がれましたが、いよいよ1987年・・・G50ゲトラグ社製5速ギアボックスとボルグワーナー社製シンクロナイザーが採用・・・。少し重くなったクラッチに対して油圧式クラッチが装備され、87〜89年式の最終後期型は、それまでの糖蜜をかき混ぜる様なシフト感覚のものから、格段にドライバビリティを向上させたものとなりました・・・。
またこのシリーズ最終型ではエンジンに改良型の給油式チェーン・テンショナーが取り付けられ、オイル冷却を改善するため、それまでの助手席フェンダーウェルのサーペンタイン・ラインに代わってフィン付きオイル・クーラーが装備され、更にはサーモスタット制御のファンが追加されるなどそれまでのネガティブな部分を改良・・・。また効果的な放熱のためにブレーキ・ディスクが大型化されています・・・。
それまでのKジェトロニックからLジェトロニックへと変わったボッシュ製インジェクターは、燃料噴射と点火時期制御コンポーネントをボッシュ・モトロニクス2DME(デジタル・モーター・エレクトロニクス・システム)へと進化させた事や、燃料のマッピングを行うプログラミングが変更され、走りの洗練性とエンジンへの信頼性も大きく向上・・・。またこの2DMEはオーバーラン時にガソリンをカットするプログラムがあるため、結果的に燃費も向上しています・・・。
この様に、1984年から89年までのシリーズ最終期に、ポルシェが誇るカレラ・モデルとして大きなアップグレードが図られたタイプ911 3.2カレラは、クーペ・モデルが35,670台・・・、コンバーチブル・モデルが19,987台・・・、そしてタルガトップ・モデルが18,468台生産され、合計76,473台が生産されました・・・。
決して多くが生産された訳では無い最終型のポルシェ911カレラ3.2L・・・。
状態の良いモデルなど、ドイツ本国や欧州の目利きバイヤー達がしっかりと目を付け、足げに日本に来ては買付けを実施、本国などへ里帰りを果たさせ、「世界一厳格な車検制度がある日本で大切に乗られて来た一台・・・」などとのコピー付きで、現地マーケットへ紹介される程の状況を呈しているのです・・・。
手厚いメンテナンスを受けて来た88年最終型ポルシェ911
カレラ3.2L・・・、そのメンテナンス詳細をご紹介・・・!
取材時、撮影のためエンジンルームを開けて頂いた際に、「磨く事など何もしないで来ました・・・」とはオーナー様の印象に残る一言でした・・・。
取材は7月初旬の大変暑い日でしたが、流石にエアコン・ガスは定期的に補充が必要との事・・・。
ここ数年の酷暑は空冷ポルシェに限らず、ネオクラシック〜旧車全般にとってドライブ自体を避けるべき状況で、このコレクションも本当に暑い日に乗るクルマでは全く無い事から、オーナー様は特別気にかけることも無く状態維持をされておられます・・・。
前オーナー様からのメンテナンス履歴を拝見しても、今まで大きな故障など無く過ごして来た健康優良個体・・・。
オーナー様から頂戴した明細をもとにその詳細を列記してみると・・・。
・2015年8月
エンジンオイル・エレメント交換〜ヘッドカバー増し締め〜オイルタンクセンサー・ブラケット増し締め
・2015年9月
タイヤ交換(フロント205/55ZR16 91W・リア225/50ZR16 92W)〜エアーバルブ交換〜ヒューズ交換〜フロントホイールアライメント調整実施・フロントブレーキ引きずり点検・修理(フロントキャリパー脱着〜シールキット使用オーバーホール実施〜ブレーキフルード交換
・2016年5月
24ヶ月点検〜車検継続
エアクリーナー・スパークプラグ・ベルト類・ブッシュ類・ブーツ・マウント・ハブベアリング・ブレーキパッド・サイドブレーキ・タイヤ・ワイパーブレード・バッテリーなど各部点検良好
ブレーキ・クラッチフルード交換〜ミッションオイル交換〜ガスケット交換
ボディコーティング実施済み
・2018年5月
24ヶ月点検〜車検継続
エンジンオイル・エレメント交換
エアクリーナー・スパークプラグ・ベルト類・ブッシュ類・ブーツ・マウント・ハブベアリング・ブレーキパッド・サイドブレーキ・タイヤ・ワイパーブレード・バッテリー、など各部点検良好
ディストリビューターキャップ〜ローター点検・分解清掃〜インジェクタークリーナー添加
フロントハブベアリング若干異音〜ベアリング点検〜グリスアップ実施
エンジン下回り〜ヘッド周り洗浄
ドアストッパー交換
・2020年5月
24ヶ月点検〜車検継続
エンジンオイル・エレメント交換
エアクリーナー・スパークプラグ・ベルト類・ブッシュ類・ブーツ・マウント・ハブベアリング・ブレーキパッド・サイドブレーキ・タイヤ・ワイパーブレード・バッテリー、など各部点検良好
フロント・ハブ・ベアリング(アウター&インナー、ハブシール)左右交換
左リアブレーキ引きずり〜ホース点検〜キャリパーピストン戻り不良対応〜キャリパー脱着・清掃・研磨・シール交換
サイドブレーキライニング清掃〜給油
エアコンガス補充など実施
・2023年12月
24ヶ月点検〜車検継続
エンジン点検・バッテリー点検・エアクリーナー〜エレメント交換〜ファンベルト〜エアコンベルト〜点検〜エンジンオイル量点検〜フロントブレーキ点検〜ブレーキシリンダー戻り不良による引きずり〜左右フロントブレーキオーバーホール実施〜リアブレーキ点検〜ブレーキフルード点検、サスペンション点検〜灯火類全点検〜その他保守点検など実施
・2024年5月
ブレーキキャリパー・オーバーホール実施
フロント左右ブレーキキャリパー〜リア左右ブレーキキャリパーオーバーホール
キャリパーピストンシールキット、ピストン〜キャリパー〜プラグ〜ブリーダーキャップなどで対応
以上、ブレーキのオーバーホール実施以外は、基本メンテナンス〜予防整備メインな実施である内容となっています・・・。
フルノーマルのまさに「うぶい・・・」極上個体・・・!
取材の最後に・・・オーナー様のご厚意で筆者もしばしステアリングを握らせていただきました・・・!
まずは何と言っても感動的な・・・!
ドアの閉まる「カキーン・・・!」という硬質な金属音・・・!
これが素晴らしく剛性の高いボディと作り込みの素晴らしさを裏付けるものでしょう・・・!
残念ながらこのしばらく後のタイプ996以降、水冷モデルとなってから・・・、また現行モデルでは無くなってしまった感動的な、クラシック・ポルシェらしさを大きく感じる部分です・・・。
室内に乗り込んでみても「経年変化・・・」などという言葉が一切出てこないのです・・・!
これも素晴らしい状態のドライバー・シートに座り、5速トランスミッションの感覚を確かめます・・・。
G50ゲトラグ社製5速ギアボックスとボルグワーナー社製シンクロナイザーが採用されて以降のミッション操作感は、実にしっくりと手に馴染む素晴らしさ・・・。
クラシックなポルシェに乗っているイメージなど皆無で、存分に走る楽しさを予感させてくれるものなのです・・・!
エンジンスタートにおいても全くむずかる事なく、瞬時にエンジンは目覚め、背後から・・・フラット6の怒涛のサウンドを奏でます・・・!
アクセルを軽く煽ってみると・・・!驚愕のレスポンスは健在・・・!レブカウンターの針は「瞬時に吹け上がり一瞬で下がる・・・落ち葉の如く」と表現されたそのままに、この吹け上がりの素晴らしさはやはり空冷ならではのもの・・・!996以降の水冷モデルもレスポンスは素晴らしいものの、このシャープさは敵いません・・・!
実にポルシェらしさを感じるオルガン式クラッチペダルもこのモデルならではの良いもの・・・。
決して懐古主義で無く、進化する性能を受け入れる気持ちを持ってしても“味わい”や“感性を刺激”する部分では俄然魅力的・・・。
「昔憧れたあのポルシェがここにある・・・!」と言わざるを得ず、「生涯の友・・・」として選ぶのであれば・・・やはりこの水冷モデルは格別の趣と感じる筆者がおりました・・・。
それにしても・・・実に「うぶい・・・!」
そこそこの回転までしか上げられない環境でのドライブでしたが、目に入ってくる景色・・・、手で触れる触感・・・、全方位の音、特に背中から飛び込んでくる音圧・・・、五感で感じる全てが実にカッチリしているのです・・・!
「よくぞここまで・・・」素晴らしい状態で、自動車史に残る一台を大切に保存〜完全動体管理されてこられたオーナー氏に敬意を表したくなる想いで、しばしの時を存分に楽しませて頂きました・・・。
そして・・・それから数日経過した今でさえ・・・、素晴らしき空冷モデルとしてイメージが鮮烈に残っているのです・・・!
これぞまさに「逸品」と呼べる一台・・・。
今後起こり得るであろう「楽しみ」なメンテナンス作業のプロセス含めて、この一台は次の未だ見ぬ新オーナー様の人生を大きく豊かに演出してくれるものでしょう・・・。
「極上の空冷ポルシェとの蜜月・・・」
是非全方位からご堪能ください・・・
88年式ポルシェ911カレラ 3.2L 取材後記・・・
ポルシェの凄さ・・・
クラシックな356に始まり、空冷モデルの数々・・・、そしてその後の水冷モデルやコンセプト自体変化したもののポルシェの歴史を救ったカイエンなどのSUVに至るまで・・・、どれに乗ってもそれは揺るぎないポルシェのドライブ・フィールそのもの・・・。
それが素晴らしい部分です・・・。
時代が進み自動車を取り巻く環境は大幅に進化・・・。
刻々と変化する環境に見合ったものづくりへと技術が素晴らしいものに成長する反面・・・、今や世界的に見直され、年々評価の高まる「空冷期クラシック・モデルへの情念」は筆者を含めて高まるばかり・・・。
それはやはり、「深い味わい・・・」や、空冷フラット6を高回転域まで回した時の「感性に響くフィーリング・・・」など、まさに唯一無二のものとして明確に存在し、惚れてしまったら最後、決意を込めて生涯連れ添える一台を必死で探すしか無い事なのでしょう・・・!
これまで大切にしてこられたオーナー様も然り・・・。
手放すなど雰囲気など微塵も無くこの素晴らしい個体との蜜月を楽しんで来られましたが・・・人生ステージの変化は誰にでも一瞬で訪れる事・・・。まさに断腸の想いで手放すことを決意されました・・・。
「うぶい・・・」極上オーラ全開・・・!ボディもエンジンも実に
フレッシュ・・・!当時のブックから記録簿までしっかり残るフル
オリジナル〜修復歴無しの極上個体は、コレクターズ・アイテムへの道を
まっしぐらに進む逸品だった・・・!
極上の個体探しは時間の経過と共に今後ますます困難になっていくこと・・・。
まさに・・・「探しても出ない・・・出会いを待つしか無い・・・!」その様な一台です・・・。
是非至高の見学に・・・県境の群馬県までお越しください・・・。
この大変素晴らしい「1988年式 ポルシェ 911 カレラ 3.2L」は
現在、群馬県にあります。
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際しての、自動車税(年額¥58,000)の月割り精算並びにリサイクル預託金(¥13,580)はご購入者様にてご負担いただきます。また陸送等は同様に購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の法人業務でも、自社所有積載車でのクラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両はクラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト「エステートセール・スプレマシー®︎」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは。
エステートセール・スプレマシー®︎は、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿と動画でご紹介し、物・心を整理する北米文化エステートセールの日本版です。
文化も・・・次の世代への引き継ぎも・・・何も残らない二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも確実に次の世代に引き継ぐご案内・仲介をいたします。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。
本記事内容は、2024年7月2日曇天下14時より、約3時間の取材時間の中で、オーナー様インタビュー〜助手席試乗体験したものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。状態等のコメントも、あくまで取材時の天候、状況及び、筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
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