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1981年式
イノセンティ・ミニ・デ・トマソ
↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください・・・。
ミニ・クーパーの栄光をもう一度・・・!デ・トマソが70年代後半
に本気で作った小型ラテン・ブラッドの名車登場・・・!
マルティーニ・レーシング・カラーを纏ったホットハッチの始祖に
熱視線集る・・・!希少81年式イノセンティ・ミニ・デ・トマソ
は、峠に即持ち込みたくなる一台だった・・・!
ちょっとドキドキするルックスです・・・!
軽量ホイールとハイトが高めのタイヤをトレッドいっぱいまで広めたコンパクトでボクシーなホット・ハッチのスタイルに、直近で仕上げられたという真新しいマルティーニ・レーシング・カラーがドンピシャでマッチング・・・!
筆者もどハマりした世代のせいか・・・、往年のレーシング・カラーを纏ったビンテージなクルマが目前に佇むと取材中もワクワクしっぱなし・・・!
年代的にはエアダムとも呼ぶべき大型のリップ・スポイラー&フロントバンパーを備え、あえてフォグランプ・レスにて仕上げられた81年式のイノセンティ・ミニ・デ・トマソのフロント・クオーターエンドからの眺めはまさに「峠に持ち込んだら・・・とっても楽しいだろうなぁ・・・」と存分に夢を沸かせてくれる物だったのです・・・!
イタリアの跳ね馬から猛牛まで・・・、生粋のラテン・ブラッドの名車を乗りこなし数々のコレクションをなさるオーナー様が、希少な81年式最終型、当時の並行輸入車であるイノセンティ・ミニを専門店の店先で偶然見つけられたのは今から4年程前のこと・・・。
「何かを作り上げる・・・」ことに全力を注がれるオーナー様・・・、元色が赤だった個体をマルティーニ・レーシング・カラーで仕上げ、走って楽しい一台を目指しおよそ3年の月日をかけてここまで仕上げてこられました・・・。
3年もの歳月をかけて仕上がった81年式イノセンティ・ミニ・デ・トマソは、レーシングカーを何よりも好んだアレッサンドロ・デ・トマソ氏が思い描いた様な・・・、実に精悍でレーシーなスタイルで40余年経過し、ビンテージ〜ネオ・クラシックと呼ばれる時代になった今、更に観る者〜駆る者のマインドを大きく刺激する一台だったのです・・・!
その出立はまさに絶妙なハイブリッド・・・!英国とイタリア双方
の血が流れるイノセンティ・ミニ・デ・トマソは類い稀なる歴史の
悪戯の最中、アレッサンドロ・デ・トマソ氏の熱意で
誕生した・・・!
サー・アレック・イシゴニス氏が生み出した史上最も影響力のある自動車ミニ・・・。
タイヤが四隅に張り出した小さなボディに大人4人が余裕で乗れるという独特のパッケージングは、BMCが1959年に発表した途端世界中から大絶賛で迎え入れられます・・・。
大胆にフロント・ホイール軸上真上にトランスミッション一体型エンジンを横置きするレイアウトは、ルーミーな空間を与え、まさにアレック・イシゴニス氏が時代のトレンドセッターとなった瞬間でもあったのです・・・。
通常のサスペンション・スプリングを開発時偶発的に発見したラバーコーンに変更したダイレクトな走行感こそミニの醍醐味・・・!
四隅にタイヤを配してまさにレーシング・カートの如く走行し、車体最前方のエンジンがもたらすアンダーステアを、4速トランスミッションを駆使したスロットルワークで、峠道などタイトなコーナーを斧でぶった斬る様にクリアする時のワクワク感など他のクルマでは絶対味わえないものがあります・・・!
その乗り手の血を沸騰させるスポーティーな本質は、本場英国よりもラテンブラッドが熱いイタリアでこそ適していたのかも・・・!
1959年発売後世界的に大ヒットとなったADO15ミニMK1のコンセプトは、1965年にはイタリア・ミラノにおいてもイノセンティがイノチェンティ・ミニ850としてノックダウン生産を開始した程人気でした・・・。
1947年創業、第二次大戦前は鋼管で知られた機械メーカーであったイノセンティは、戦後スクーターの製造を経て1961年より本格的な自動車の生産始めたメーカーでした・・・。
優れた技術力が評価され当時の英国国営企業BMCは、イノセンティにミニ・・・、アレグロ・・・、オースチン・ヒーリーのイタリア版を生産するライセンスを供与・・・。ミニに限ってもその後ミニ1000・・・、ミニ・クーパー・・・、ミニ・クーパー1300・・・などをイタリア現地調達のボディ・シェルとパーツ類を使って本国のものとは異なるモデルを生産し続けました・・・。
その後オイルショック背景に大排気量車が軒並み冬の時代を迎える中、小型車製造というビジネスモデルは順調に成長を続け、イノセンティは1970年代初頭にはフィアットに次ぐ第二位のイタリア国内販売台数を誇るまでに成長した程です・・・。
世界的脅威であった第一次オイルショックは英国経済に大打撃を与え、英国国営企業であったBMCは、社内競合を起こす程まで増えたブランドの過剰並立に加えて、過激なまでに膨らんだ労使紛争の長期慢性化と、それに伴う製品の品質悪化もが引き起こした業績低下に実質的倒産を果たし、ブリティッシュ・レイランド(BLMC)へと民営化していたタイミングでした・・・。
このイタリアでの小型車販売実績の好調ぶりをブリティッシュ・レイランドが放って置く訳はありません・・・!
この小型車製造を次なるビジネスチャンスと捉えたブリティッシュ・レイランドは、1972年にはイノセンティを完全買収・・・するのですが、この歴史的背景が半世紀経過した今日じっくり観察してみると・・・、英伊のハイブリッドとも言える独特のカラーを持つイノセンティのアイデンティティを生み出した元となるのです・・・!
当時の英国産の低迷を背景にイノセンティが手がけたイタリア製モデルの数々は、構造的にも内装面でも明らかに品質を上回っていた程・・・。
このタイミングで既に1959年の衝撃的であったミニのデビューから10余年を経過していたデザインは、(最終的になされなかったものの・・・)モデルチェンジのタイミングと考えられ、その新型ミニ・デザイン刷新プロジェクトは、イタリアのベルトーネ工房・マルチェロ・ガンディーニの元へ託されます・・・。
そうして生まれたのが・・・、1974年に登場した3ドアハッチバックの最新型・・・、998ccエンジン搭載の「ミニ90L」と1275ccエンジン搭載の「ミニ120L」という70年代を象徴するハッチバックを持ち、直線基調の非常にボクシーなデザインを纏ったスーパー・ミニの2台・・・。
外観やインテリアなどはラテン・ブラッドそのままながらも、エンジンルームには英国製の見慣れたOHVエンジンが鎮座するラバーコーンの足回りを持つスーパー・ハイブリッドな一台が誕生・・・。フランスをはじめとしたヨーロッパの小型車市場において大いに受け入れられ、より高い販売台数を記録したのです・・・!
その後も英国の国家的経済危機は上向ことは無く、ブリティッシュ・レイランドは1975年に倒産へと追い込まれ、皮肉にも今日レアなビンテージを生み出すドラマを再び生み出します・・・。
当時のウイルソン首相と英国議会は小型車市場において好調だったイノセンティをも手放すことを決議・・・、そこに買収の手を挙げたのがイタリア・モデナに本拠地を置く、アウトモービリ・デ・トマソの経営者、アルゼンチン出身のイタリア人・アレッサンドロ・デ・トマソでした・・・。
アレッサンドロ・デ・トマソ氏は技術者でも、新事業を積極的に立ち上げることに野心を燃やす実業家でもなく、レーサーとして腕を鳴らしたスポーツカーが大好きな実業家で知られ、1959年のデ・トマソ創業後もひたむきフォーミュラ・マシンの自社製作に熱意を傾けた人でした・・・。
そのアレッサンドロ・デ・トマソ氏は、1963年から400台生産したデ・トマソ・ヴァレルンガ・・・、1971年から6128台生産したデ・トマソ・パンテーラ・・・など記憶に残る名車の数々を生み出しますが、大排気量のスポーツカーが逆風を受け、製造元が軒並み倒産した70年代オイルショックを背景に、小型車生産に活路を見出し、イノセンティを再び英国から買い戻し、1970年代から1980年代にかけて事業拡大という経営方針を打ち出したのです・・・!
時代が求めるのは小型車・・・。
スポーツカーが大好きだったアレッサンドロ・デ・トマソ氏は1975年までブリティッシュ・レイランドのライセンス下で生産していたベルトーネ・デザインのミニ・クーパーの完全復活に大いなる熱意を燃やしました・・・!
ベースとなったのは1275ccエンジンを持つ「ミニ120」で、エグゾースト・・・、インテーク・・・、カムシャフト・・・に手を加えることで、エンジン出力は75PSまで一気に向上・・・!
エアダムとも言えるダイナミックなフロント・バンパーを備え、さらにオーバーフェンダーで武装し、燃費や排ガス規制をものともしない軽量で速いクルマ・・・、エンスージアストが心底ホットな走りを楽しめるイノセンティ・ミニ・デ・トマソを76年に発表・・・、翌1977年から売り出したのです・・・!
1982年にはそれまでのタイプA・OHV 1275ccエンジンから、ダイハツ製3気筒エンジンへ・・・、特徴的ラバーコーンも一般的なサスペンション形状へと変更されネーミングも変化・・・。よってこのラテン・ブラッド純血種であるイノセンティ・ミニ・デ・トマソは実質的には1981年式が最終年度となります・・・。
日本には当時ガレージ伊太利屋が数台輸入したものの、その殆どが後に並行輸入で持ち込まれたもの・・・。
それから既に40余年経過し、類い稀なる誕生背景を持ったイノセンティ・ミニ・デ・トマソが貴重なビンテージ〜ネオ・クラシックへと完全昇華を果たした今日、やはり探しても出ない・・・、出会いを待つしか無い一台となっているのでは無いでしょうか・・・。
ラテン・ブラッド大好きなオーナー様のもとでイメージを集約して
作り上げられたマルティーニ・レーシング仕様81年式最終型
イノセンティ・ミニ・デ・トマソの詳細について・・・。
BMCタイプA OHVエンジンが横置きされる様子などクラシック・ミニと同様なエンジンベイをみると感慨深いものがあります・・・。
キャブレターがウエーバー・サイドドラフトに換装すみ、フルトランジスタ化された点火系などエンジンはライトチューンされたことが想像され、室内は基本オリジナルながらも、リアシートが外され軽量化・・・。峠道などに持ち込めば実に楽しそうなモディファイがされた内容です・・・。
前述の3年をかけた専門工場によるオーバーホール〜重整備の詳細については・・・
・エンジン基本ノーマル(オイル〜エレメント交換)
・右ドライブシャフトブーツインナー交換
・エアフィルター〜ブローバイホース取り付け
・リアゲートダンパー加工取り付け
・ライト類ワイヤリング修理
・クラクションワイヤリング修理・ホーン交換
・インパネ上バックランプ・スイッチ取り付け
・ウインカー修理(リレー〜スイッチ類交換)
・エンジンルーム内各部電装パーツ修理
・ヘッドライトユニット交換取り付け
・バッテリー・カットオフスイッチ取り付け
・外装ビス類ステンレス製に全交換
・フロントホイール1.25インチスペーサー取り付け
・リアホイール5mmスペーサー取り付け
・ホイールナット全交換
・スピードメーター脱着ワイヤー点検修理
・スパークプラグNGK5番にて全交換
・電動ファンワイヤリング〜スイッチ新設〜修理
・ワイパー修理、ストップ位置変更
・キーシリンダー脱着点検
・天井内ばり貼り直し修理
・右ホイール、エアバルブ交換修理
・左右ドアハンドル脱着分解修理
・リアマフラー制作取り付け
・ウエーバーキャブレター調整
・ヘッドライト調整・リレー交換
・LLC交換・サーモ洗浄
・ラジエーターキャップ交換
・フロントナンバーステー交換
・四輪車高調整
などなどと多岐にわたる内容になっています・・・。
内容の詳細などは巻末写真や動画でご確認ください・・・。
マルティーニ・レーシング仕様81年式最終型
イノセンティ・ミニ・デ・トマソ取材後記・・・。
お仕事で多忙を極められる中・・・、模型などと同様イメージした一台を作り上げるプロセスそのものを何より楽しまれるオーナー様・・・。
「なぜこの様に素敵に仕上がった一台手放されるのですか・・・?」とお伺いしたところ・・・「仕上がってしまったのが一番の理由です・・・」との事・・・。
ちょっと素敵なマルティーニ・レーシング仕様のイノセンティ・ミニ・デ・トマソを街〜峠で心から楽しんでいただける方にお譲りしたい・・・とおっしゃるのが今回のご事情です・・・。
ガレージの中で終わらない夢の追求を楽しみ・・・、時々峠に引っ張りだし、豪快な走りを心底楽しむ・・・。
マルティーニ・レーシング仕様の81年式イノセンティ・ミニ・デ・トマソは、きっと新オーナー様の日常をアゲアゲ・アップテンポなものに変えてくれる存在になることでしょう・・・!
ミニ・クーパーの栄光をもう一度・・・!デ・トマソが70年代後半に
本気で作った小型ラテン・ブラッドの名車登場・・・!マルティーニ・
レーシング・カラーを纏ったホットハッチの始祖に熱視線集る・・・!
希少81年式イノセンティ・ミニ・デ・トマソは、峠に即持ち込みたくなる
一台だった・・・!
まさに探しても出ない・・・出会いを待つしか無い一台です・・・。
是非至高のマルティーニ・レーシング仕様、希少81年式イノセンティ・ミニ・デ・トマソ見学にお越しください・・・!
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際して自動車税(年額¥34,500)の月割精算並びにリサイクル預託金精算(¥0本案件は未預託)はご購入者様にてご負担いただきます。
また陸送等は同様に購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の法人業務でも自社所有積載車でのクラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両はクラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト「エステートセール・スプレマシー®︎」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは。
エステートセール・スプレマシー®︎は、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿と動画でご紹介し、物・心を整理する北米文化エステートセールの日本版です。
文化も・・・次の世代への引き継ぎも・・・何も残らない二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも確実に次の世代に引き継ぐご案内・仲介をいたします。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。
本記事内容は、2024年9月5日晴天下13時より、約3時間の取材時間の中で、オーナー様インタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものでは無く状態等のコメントも、あくまで取材時の天候状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
何卒宜しくご検討下さい。