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1994年式
バーキン セヴン

↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください・・・。
足掛け10年の歳月をかけてオーナー氏自ら作り込まれた、
乗ってよし〜観てよしにバッチリ仕上がったクールな
セヴン・・・!レブトップまで遠慮無しに踏み込めるケント
エンジン搭載モデルは、最高に楽しいセヴンだった・・・!
たたでさえ低いセヴンを更にバランス良くローダウンし、三角ロールバーを備え迫力満点の姿で目の前に佇む一台のスーパーセヴン・・・。
オリジナルの鮮やかなイエローのフェンダーに、ノーズコーンにはロータスカラーのレーシング・ストライプが描かれ、バネ下を徹底して軽くするため13インチに拘って装着されたホワイトのパナスポーツ製エイトスポークホイールとイエローのコンビネーションは、この個体を実にクールに魅き立てています・・・。
足掛け10年手元に置かれ、夜な夜なガレージにこもってはシンプルなセヴンを自分好みにほぼDIYでコツコツ仕上げてこられたオーナー氏・・・。
事業に奔走する多忙を極めた日常にも、自身のイメージにぴったりなセヴンがいつも佇むガレージライフを存分に満喫され、そのガレージにはエアツールをはじめとして、今までロータス・ヨーロッパS2を2台フルレストアするなど、英国車を本格的に楽しむためのあらゆる道具が整然と並び、クルマと向き合うことを楽しんで来られました・・・。
三月初旬・外気温2℃の寒い取材当日、完全コールド状態からいつも通りにセヴンを目覚ますところから取材は始まりました・・・。
これも丁寧にナッター加工され、ビス数本で取り外しを可能としているカーボン製サイドカーテンをまたぎ、タイトなコクピットに足を滑り込ませることからセヴン乗りの儀式は始まります・・・。
「4000回転から6000回転ちょっとまで・・・、エンジンの美味しいところまで峠道で躊躇なく踏めるから、ケントエンジン搭載モデルは楽しいよね・・・。」と語るオーナー氏・・・。
高出力ながら重いBDRエンジンより圧倒的に鼻先が軽く、またローバーやボグゾールといったモダンなエンジンよりも、遥かに味わいが深いケントエンジンの楽しさを好んでおられ、このベーシックなケントエンジン搭載のセヴンを心底楽しめる様に、そして「ドライブ中に身体が遊ぶ空間が無い様にすることで、シートとペダル・・・そしてステアリングから伝わるセヴンの細かな挙動を感じられるように・・・。」と、10年間さまざまなオリジナルの工夫をこらしてこられました・・・。
まず目に入るのがカスタムされたコクピットのレーシーなイメージ・・・!
セヴン様専用シートよりも更にタイトな、身体の形に合わせてワンオフで作るレーシング・カート用のシートをチョイスされたのはその為とのこと・・・。
乗り込んでみるとカーボン製カート用ティレットシートは、まさに体をすっぽりとカバーするかの様にドライバーを包み込み・・・、ドライブ中に姿勢が乱れないようにと右膝・左膝あたりには厚みを計算された分厚いスポンジパッドがあり、足を伸ばし、ステアリングを握ると・・・このセヴンと一体化するような感覚を覚えるものです・・・。
エンジンルーム内のペダルカバーも、アクセルのリンケージ〜クラッチ・ストッパーなど常にメンテナンスするからと外してしまった様子・・・。
ABCペダルへも左右足の踏み込みのバランスが均等になる操作のための工夫がなされ、小さいパーツながらも、効果的なクラッチストッパーを擁し、走り込んでの綿密な調整がなされた操作系は、ヒール・アンド・トゥをもさらに容易にするもので、セヴンとドライバーの一体感をさらに強調し、このセヴンを操る魅力を大きくブーストしています・・・。
更には80年代中頃マクラーレンMP4などにも採用されたモモ製バックスキンのフォーミュラー用小径ステアリングを装着・・・!セヴンには絶妙なマッチングの小径モモの握りさえも、この個体を自在に操る喜びをさらに掻き立てる様です・・・!
軽量なセブンの挙動を大きく左右する重要なパーツ、サスペンション〜ダンパーに関しては、ライトウエイト用としては定評のある英国AVOをチョイス・・・。
フロント150kg・リア100kgの車高調整に自由度が生まれるショート・スプリングを、英国メーカーにワンオフ発注して制作・・・。
狙った通りのスプリング長自由度が功を奏して、AVO車高調機能でこのセヴンの車高はバランス良く絶妙に下げられ、20段階セッティングのダンパー強度は、気持ちよく走れるベストなセッティングを、自宅からすぐの峠道を何度も走っては煮詰めてこられたもので、硬すぎてリアが跳ねることもなく、フロントも実にしなやか・・・!セヴン独特の振り子のようにフロントから切り込み、コーナーを斧でぶった斬る・・・!というダイナミックなコーナーリングを楽しめるものとなっています・・・!
「手に入れた10年前はキャブのセッティングも全く出ていなかった・・・。」と語るオーナー氏・・・。
軽量なセヴンこそ、キャブのセッティングでエンジン性能は驚くほど変化する・・・と、今までスロー〜メイン〜エア〜エマルジョンチューブ〜インナーベンチューリなど数種に及ぶ試行錯誤を繰り返してこられ、アルミのフードを外した位置に浮文字シールで貼られた、現在のウエーバーの各種ジェット類の番手を記載したセッティング記載が、この個体の現在の調子の良さを物語っています・・・。
セヴン乗りからは「セヴンはケントエンジンに始まりケントエンジンに終わる・・・。」と表現されるベーシックにしてセヴンの走りにベストマッチな1600cc・OHV・クロスフロー・フォード製ケントエンジンは、カムなど基本オリジナルながらも、前述のキャブレター・セッティング同様、オーナー氏自ら、プラグを抜き、クランクを手で回して下死点〜上死点を見極め、ゲージを使い入念なタペット調整を実施され、ベストなセッティングまで仕上げられたもの・・・。
また直近で交換されたというオデッセイ社製ドライバッテリーの強力な始動性もあり、取材日外気温2℃と極寒下でもエンジンは初爆と共に始動・・・。
高回転エンジンならではの機械的高周波回転音と共に綺麗なブリッピングを聞かせてくれ、冬季はオーバークールが顕著なセヴンも、オーバークール防止でサーモスタットを日産用に交換済み、ヒーターホース含めてラジエーターホースをシリコンホースにて刷新されたセブンは、実にフレッシュなエンジンベイのイメージを観る者に与えています・・・。
エンジン始動時はウエーバーのリンケージを操作して細やかに、ダイナミックにブリッピング・・・!
聞いているだけで心がウキウキするエキゾーストノートは、目に見えない音圧を伴い周囲を魅了します・・・。
その音質はシャープというよりもミッドレンジが増幅された柔らかな響き・・・、これはあえて響きの豊かなスチール製マフラーを好まれたオーナー氏のチョイスによるもの・・・。ただしモダン・レーシング・カーの如く仕上げた車体イメージに合わせて、カーボン製カバーを装着・・・、それと「これは洒落だけどね・・・」と米国カーカー製マフラーのタグが取り付けられており、更にイメージを増幅させているものでした・・・。
筆者撮影〜編集の動画でもご覧いただけるように、魅惑のエキゾーストと共に普段の道を普通に走ってもウキウキワクワク心底ドライバーを楽しませてくれるセヴン・・・。
オーナー氏が熱く語る、以下のコメント・・・
「休みの日、家族がまだ寝ている早朝にガレージから引っ張り出し、走ってきてはガレージの中で更に何が工夫出来るのか・・・とあれこれ考えるところが最も楽しく、ホームセンターなどで使えるものを探し、それをプラモデルのように実践させてくれるのが最も楽しかった・・・。
更に言うと最近の高価なスーパーセブンなら気が引けるかもしれないけど、バーキン7はそれを受け入れてくれた存在・・・!結果10年楽しめた上に、今がベストと思える状態をずっと維持出来たのは、常に私の気持ちを豊かにしてくれましたね・・・。」
それらを改めて思い直してみても・・・、
赤城山麓の近隣峠道を乗ってよし・・・
ガレージで夜な夜なグラスを片手に眺めてよし・・・
そして更に想いに任せて作り込んでもよし・・・
そんな等身大で楽しめる“スーパー”なセヴンであると、改めてこの個体を想い回顧する次第です・・・。

リアの5リンク・リジットサスペンションは思いの他
素晴らしい・・・!
乗ってこそ初めて解るバーキンセヴンの魅力は
意外と大きい・・・!
稀有なヒストリーから紐解くバーキンの
ロータス正統派生の系統とは・・・。
過去のそれぞれの主張と、当時のイギリス法廷の判断から“Super”と名がつかないだけで、紛れもなくバーキン・セヴンは「ロータス・セヴン」の正統な後継として生まれたモデルです・・・。
周知の如くオリジナルのロータス・セヴンは、1957年にロータス創業者コーリン・チャップマン氏の夢に実現的想いによって開発され、軽さを徹底して加えられた究極のライトウェイト・スポーツとして、クラブマンレースのみならずロードカーとしても圧倒的な存在感を放ちました・・・。
1982年に英国ロータス・カーズがセヴンの生産権を放棄した後、いくつかの英国企業が、引き続き熱心なエンスージアストから要望のあった“セヴン”のコンセプトを受け継ぎ、特にシリーズ3を継承したモデルを極小ロットながらオリジナルの治具を使い生産を継続しました・・・。
その中でも、バーキン社(Birkin Cars)は、ロータス・カーズから生産用治具や多くの金型を譲り受け、ロータス・セヴンのオリジナル精神と設計思想を忠実に再現したメーカーのひとつでした・・・。社名の「バーキン」は、英国の伝説的ドライバー「ティム・バーキン卿」の名を冠しており、当時英国統治下であった南アフリカに生産拠点を移しながらも、一台一台ハンドメイドによる仕上げを実践し、定評であったシリーズ3のデザインは正式に引き継がれ、オリジナルとしてクラシックな設計は、初期においては継続してフォード社から提供を受けた「ケントエンジン」を搭載したモダンスポーツとしての走行性能が加味され、本国英国においてはケーターハム社と変わらない評価をセヴン・エンスージアストから受け続けるモデルです・・・。
現代では様々なエンジンが搭載されモダンなイメージに進化したバーキン社が生産するセヴンモデルも、当時はマルカツが正規代理店として輸入し、バーキン社が日本市場にも積極的に進出していた初期の90年代のベーシックなケントエンジンと5リンク・リジット・サスペンションを搭載したモデルは、シリーズ3を引き継いたセヴンらしい走行性能と、シャーシ・バランスの良さから、乗って実に楽しいセヴンとしてセヴン・エンスージアストから愛されるモデルなのです・・・。

躊躇なく踏めるベーシックなケントエンジン搭載モデルは乗ってみて
目から鱗・・・!1994年式バーキンセヴン取材後書き・・・
まさに意のままに“触れて駆れる”セヴン・・・!
オーナー氏自作の治具でアライメントまで頻繁に調整してベストを追求したセヴンは、4000回転から6000回転ちょっとまで躊躇なく踏めるセヴン・・・!
巷でよく言われる「ハイパワーエンジン搭載のセヴンでは、公道では到底思いっきり踏むことが出来ないので逆にストレスが溜まる・・・。」
そんな表現は皆無な世界が間違いなくこのセヴンには存在し、2〜3速域では目が追いつかないところまで一気エンジンは回り、ここでは書き表すことが出来ない速度域まで超軽量なボディを、まるで空気の壁を低く・・・斧でぶった斬る感じで突き進みます・・・!
前後調整は可能ながらもダイレクトにシャーシに取り付けられたカーボン製ティレットシートは、身長169cm〜体重85キロの筆者にはジャストフィット・・・!
シートが硬いからお尻〜腰が痛くなる・・・など心配は皆無で、ピタリ身体にフィットする形状は長く乗っていても逆に痛くなることなどありません・・・。
そしてこの低さから見える景色こそカスタムされたセブンならではの絶景・・・!
隣を走るワンボックス・カーが大型トラックと思える高さの世界・・・!低いアングルから地を這うように進むのは、まさにロードゴーイング・レーシングカートの如く、左真横から聴こえる心地よいミッドレンジ・ブーストのエキゾースト・サウンドと共に、いつもの峠道を普通の速度で走ってもめちゃくちゃ楽しい世界観がありました・・・!
たとえそれがほんの束の間の時間であっても・・・、ひと走り終えれば日常は完全にリセット・・・!
まさにストレス・クラッシャー如くセヴンを前に「なんて楽しい時間なんだ・・・!」と毎回思うと共に、ウエットからドライまで数種類のウエスを駆使し、ひと走り終えたセヴンをタイヤまで含み綺麗に拭き上げる至高の時間は、「次は何をどうしようか・・・」とひたすら終わらない夢の追求に対し夢を描ける究極のもの・・・。
そしていつもピカピカの状態保管し、夜な夜なガレージで一杯楽しみながら「またアルミボディ磨きやりたいなぁ・・・」など次の妄想に耽る・・・。
ガレージにセヴンがあるライフスタイルは、まさに終わらない夢の追求への至福の時間・・・。
そのように感じた次第です・・・。
オーナー氏曰く、「心から手放したく無い想いでいっぱいながら、事業が忙しくなり本当に乗れなくなってしまった・・・。自分史上今がベストに仕上がったタイミングだからこそ、次の大切に楽しんで頂ける方に是非バトンタッチして託したい・・・。」
そんな真摯な想いでこの度の掲載に至ったのです・・・。
足掛け10年の歳月をかけてオーナー氏自ら作り込まれた、乗ってよし
〜観てよしにバッチリ仕上がったクールなセヴン・・・!レブトップまで
遠慮無しに踏み込めるケントエンジン搭載モデルは、乗って最高に楽しい
セヴンだった・・・!
至高のケントエンジン搭載セヴン試乗体験に・・・
群馬県まで是非お越しください・・・。
この大変魅力的な「1994年式バーキン セヴン」は現在、群馬県にあります。
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際しての、自動車税(年額¥45,400)の月割り精算並びにリサイクル預託金(未預託¥0)はご購入者様にてご負担いただきます。また陸送等は同様に購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の法人業務でも、自社所有積載車でのクラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両はクラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト「エステートセール・スプレマシー®︎」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは。
エステートセール・スプレマシー®︎は、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿と動画でご紹介し、物・心を整理する北米文化エステートセールの日本版です。
文化も・・・次の世代への引き継ぎも・・・何も残らない二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも確実に次の世代に引き継ぐご案内・仲介をいたします。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。
本記事内容は、2025年3月8日晴曇天下14時より夕刻までの約3時間の取材時間の中で、オーナー様インタビュー〜乗車体験したものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。状態等のコメントも、あくまで取材時の天候、状況及び、筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
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