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2005年式
アルファロメオ 147 GTA
ジュゼッペ・ブッソの最高傑作“ブッソーネV6エンジン”を搭載した最後の純血種が走行僅か2万キロ台で残っていた・・・!もうこんなエンジンカーは間違いなく出ないぞっ!トロける甘美なエンジンサウンド・・・!極上2005年式アルファロメオ147GTAは、人生を変えてくれる官能的一台・・・!
真夏の太陽が眩しい程輝く暑い日の取材・・・。撮影の為シャッター付きガレージから出して頂いた、2005年式アルファロメオ147GTAは、まるで太陽光線を全て飲み込み、熱い血に変える様な、漆黒のカラーリングが実に眩しい非常に美しい個体でした・・・。
現在の走行距離数は22487km(取材時)・・・クルマ自らが誇らしげに語る“ずっと大切にされてきたオーラ”全開で筆者の目前に佇みます・・・。
これぞまさしくアルファロメオのGTA・・・!30km毎に300kmまで刻まれる速度計・・・、7000rpmまで回してくれと言わんばかりのレブカウンター・・・、エアロパーツにより拡大された全幅はノーマル147比35mmワイドで、前後とも10mm拡大されたワイド・トレッドを飲み込む・・・。アルファロメオ伝統の系譜“GTA”を最終継承するコンパクトでスタイリッシュな外観は、よしんばGTAのエンブレムを外してもその違いが分かる程・・・、グっと迫力を増し、熱いラテンブラッドの片鱗を伺わせてくれるのです・・・。
レースシーンでの躍進を遂げてきたアルファロメオにとって「GTA」とは伝統の系譜・・・。
元来「GTA」とは「グラン・ツーリスモ・アレッジェリータ」の略で、アレッジェリータとは、イタリア語でまさしく「軽量化」を意味し、1965年、アルファロメオのレース部門の「アウトデルタ」が当時のスプリントGTをベースに、ロードゴーイングモデルに酷似した競技用車両、「ジュリア・スプリントGTA」を開発したことに端を発した「特別な存在」である事を語ります・・・。
2000年から2010年までの10年間で生産された、主に4気筒エンジンを搭載した“147”は、65万1,823台・・・。それに対して2002年からわずかに2年間のみ生産された“147GTA”は極少数の5029台にとどまり、6速MT搭載車に限ると4025台とさらに少なく、非常に希少な純血継承車であることが生産台数からも読み取れます・・・。
コンパクトなイタリアン・ファミリーカー的存在であった147をベースに、強力なエンジンを載せて、街中での普段使いに実用性をきちんと持って対応し、いざアクセルを踏むとスリリングな程ホットな走りも楽しめる・・・!
そして何よりも「一見普通だけど、実は特別なクルマに乗っている・・・」というエンスージアストが何よりも望む“心理的満足感”・・・!これこそがクルマ好き大国が生み出したラテンブラッドそのものの醍醐味であり、このアルファロメオ147GTAが「史上最高のホットハッチ」と世界中のエンスージアストから呼ばれるのは、その特別感を大きく演出する、フロントに横置き搭載されるV6エンジンの大きな存在があったからなのです・・・!
まさにトロけるエンジンサウンド・・・!レーシングユニットに匹敵する甘美なサウンドを奏でるV型6気筒エンジンは、4000rpm以上から官能的サウンドと共に一気に昇天する・・・!シンフォニア・メカニカ(機械が奏でる交響曲)とまで言われたブッソV6エンジン最後の搭載車・・・!アルファロメオ147GTA
まず申し上げますが、世界中の自動車業界が電動化を含みエコロジーな方向性へ大きくシフトする中、この様なエンジンはもう2度と生まれる事はないでしょう・・・。
ブッソV6エンジンは、4000rpmあたりでカムに乗り・・・、足を床まで踏み込むようにドライバーに懇願・・・、人間の心に響く“トロける程官能的”で見事にシンクロナイズドしたエンジンサウンドとともにそのボルテージを上げ、「これぞ慣性の法則〜!」とばかりにマッシブな車体をワープするが如く加速させるのです・・・!
それこそが147GTAに搭載されたV6エンジンの価値・・・!
世界中のエンスージアストが人生一度は味わいたい名機・・・!と言えば・・・、26年という長い時間をかけて熟成した最後のブッソV6エンジンを置いて他なりません・・・。
1968年・・・、アルファロメオ社内に置いてまさしくゼロから開発が始まり、1979年から搭載が始まった60度バンク角を持つV6エンジンは、このエンジンを設計〜開発した伝説のエンジニア、故ジョゼッペ・ブッソ氏の名前に由来しています・・・。
このパワープラントを設計〜開発したイタリア人エンジニア、故ジュゼッペ・ブッソ氏は、若い頃フィアットでそのキャリアをスタートさせました・・・。
1968年、新しい6気筒エンジンの開発に着手した氏は、鍛造フルカウンターウェイト・クランクシャフト、鋳造ピストン、鍛造コンロッドを装備するも一般的なV6エンジンとは異なり、バランシング・シャフトを採用せず、フライホイールとオフセットウェイトのクランクプーリーを用いて外部でバランスを取る手法を新エンジンで採用・・・。この時点で既に1気筒あたり2つのバルブ、1バンクあたり1つのベルト駆動カムシャフト、そして優れたスロットル・レスポンスを実現するために、6つのデロルトFRPA40キャブレターを持つものだったのです・・・。
やがてボッシュのLジェトロニック電子制御式燃料噴射システムが採用されると、このV6エンジンの性能は一気に開花し、当時新デザインのファストバッククーペ、アルフェッタの最強バージョンに初めて搭載されます・・・。その見事にシンクロナイズドした6気筒のサウンドは、運転する者の魂を見事に癒し・・・。その独特の甘美な音色は、当時アルファの工場があったアレーゼから由来し「アレーゼのヴァイオリン」と呼ばれるようになった程です・・・。
こうして燃料噴射式となったブッソV6は大成功を収め、1985年末からは、2バルブから4バルブ・・・、1991年からは自然吸気からターボへ、1993年からはSOHCからDOHCへ・・・、と様々なバリエーションに進化し、アルファ6、90、75、155、GTV、スパイダー、156、166、147、加えてザガート・デザインの限定モデル、アルファロメオS.Z.とR.Zにも搭載・・・。フィアットに買収されランチアと合併、アルファ・ランチア・インダストリアーレとなった後にはランチアのテーマ、テージス、カッパなどにも搭載されました・・・。
そして・・・、26年間という長い歳月をかけて熟成したこの偉大なV6エンジンの最後のバージョンは、高性能なアルファロメオ147GTAがリリースされた2002年に登場します・・・。ビッグ・ブッソとしての敬意を込めて“ブッソーネ”と呼ばれた最終型V6エンジンは、排気量が3.2リッターに拡大され、最高出力250psを発揮する最もパワフルなモデルとなったのです・・・!
しかしながら・・・人々を感動させる程、心に響いた名機も、エコ・コンシャスという時代の流れには勝てず、2005年12月31日・・・、ついに最後のエンジンが工場を後にします・・・。
実にその4日後・・・、ジュゼッペ・ブッソ氏は92歳でこの世を去るのですが、教会から墓地へと移される際、参列していた数百人のアルファ・オーナーが、故人の業績に敬意を表して、一斉にブッソV6エンジンをスタートし見送ったというエピソードが残っています・・・。
ブッソV6は決して史上最もパワフルなV6エンジンでも、また最も信頼性の高いV6エンジンでもなかったでしょう・・・。ただ間違いなくアルファロメオがゼロから生産した“最後の偉大なエンジン”であり、これまでに生産されたエンジンの中で、人々の感性に響く、最も象徴的なエンジンであり、まさにエンジニアリングの芸術品であったといえるエンジンなのです・・・。
最後の偉大なブッソーネV6を搭載した2005年式最終型アルファロメオ147GTA・・・6速MT・走行22487kmの極上個体、じっくり観ていきましょう・・・!
自らを“音フェチ”と称され、若い頃からラテンブラッドが流れるイタリア車に親しんで来られたオーナー様が、「これは良い個体だ・・・!」と見染められ6年前に購入・・・、以後フルオリジナルの状態で楽しんで来られた、3ドア・ハッチバック・ボディに3.2リッターブッソーネV6を搭載、更に希少な6MTを積んだ漆黒のボディカラーが眩しい、走行僅か2万キロ台という・・・“ザ・ホッテストハッチ”のご紹介です・・・!
観ているだけでも美しいブッソーネV6エンジン&エンジンルームは圧巻の一言・・・!
この最終型147GTAに搭載される3.2リッターV6DOHCは、166に積まれる3リッターV6のストロークを5.4mm延長し、吸排気系のリファインや、オイルクーラーの追加、専用ECUを採用しチューンアップを施したエンジンで、250ps/6200rpmの最高出力と、30.6kgm/4800rpmの最大トルクを出力・・・。1360kgの車重を物ともせずかっ飛ばせる、現代でも一級品としてのスポーツカー性能を持ち合わせるものです・・・。
「乗っていて本当に楽しい・・・!」と言われるオーナー様のお言葉通り、非常にクイックと称されるステアリングは、ロック・トゥ・ロック僅か1.8回転(!)と、レーシングカー並みのクイックさを持ち、このコンパクトな車体を第一級のハンドリング・マシンとしています・・・!
大変よくメンテナンスされた綺麗な下回り覗いてみても、GTAならではの特徴的な足回りが見て取れます・・・。
アルファロメオ147は、フロントがダブルウィッシュボーン、リヤがマクファーソンという、156と共通のプラットフォームを採用していましたが、僅か5000台程というGTAの性能に合わせるため、コストを度外視した大幅な改良が施されたのが見て取れ、大いに所有欲を満足させてくれます・・・。
147GTAのフロント・サスペンションは、標準仕様に対して、ロアビームの強化、スプリングとダンパーの設定変更、ステアリングリンクの位置変更、アンチロールバーの大径化など実施され、リアのマクファーソンに関しては、ジオメトリー構造そのものが変更され、ボディへの取り付け位置の変更、スプリングとダンパーの設定変更、大径のアンチロールバーなど標準仕様とは大きく異なる物となります・・・。
更にブレーキに至っては、ブレンボ製キャリパーと305mm大径ベンチレーテッド・フロントディスク、276mmのリアディスク、そして刷新されたブレーキサーボが搭載されています・・・。
また今回ご紹介する個体は内装にも拘りが満載・・・!147GTA通常のシルバー&ブラックのファブリックではなく、新車時からオプション設定があったモンテカルロ・ブラックのスポーツ・レザーシートが奢られた個体となっており、走行2万キロ台が示すように非常に状態も良い物です・・・。
147 GTAオリジナルの”テレフォン・ダイヤル・アロイホイール“は傷も無く大変良い状態・・・。
オリジナルサイズのピレリー製225/45R17インチ・タイヤは山もまだ十分残り、いつでもスポーツ走行を楽しめる状態です・・。
巻末50番目の写真にある様に、ディーラーで車検整備を継続して行い、ファースト・オーナーからの記録簿がしっかり残る個体・・・。現在のオーナー様は、走行およそ8000キロの時に、ディーラー担当者様にご紹介を受け、リビング・ガレージにこの147GTAを飾っておられる程大切にされておられたファースト・オーナー様からこの個体を直接譲り受けられます・・・。
その際にタイミングベルトなど消耗品は交換済み・・・。以後定期的に正規ディーラー&欧州車専門店で車検を含むメンテナンスを受け、基本的な消耗品交換は都度実施し、その持てる性能を楽しんで来られました・・・。
オーナー様のところに来てからの6年間も、大きな不具合が発生することもなく、完全ノーマルでオーバーホールなどの必要もなく大変優等生な状態との事・・・。
通常はシャッター付きガレージで完全保管・・・。冒頭の様に“音フェチ”でおられるオーナー様・・・、時々この147GTAを引っ張り出しては、圧倒的に強力な加速とブッソV6の甘美な咆哮を心から楽しんでおられるそうです・・・。
最終型2005年式アルファロメオ147GTA、取材後書き・・・
人生が変わった一台ってそうそうあるものではありません・・・。
今ある最高のものを長く持ち続ける事が本当は一番環境にも良く大切な事と信じてやまない筆者ですが、ガソリンエンジン搭載車を心から楽しめるクルマとしての、アルファロメオ147GTAは非常に大きな魅力を感じます・・・。ブッソーノV6のカムに乗る程高まる咆哮・・・、エンジンを回すほどに溢れ出る脳内アドレナリン・・・、ワインディングで感動するハンドリング・・・、それらが熟成したのが最終型アルファロメオ147GTAの最も素晴らしい所と今回の取材〜執筆を通じて感じた次第です・・・。
「なぜこんなに良い状態の最終型アルファロメオ147GTAを手放されるのですか・・・?」
筆者のそんな愚問にオーナー様は笑顔で、「それは・・・今が最高の状態だから・・・」とお答え頂きました・・・。
このクルマだけでなく、他にも多数コレクションされておられるオーナー様・・・聞けばこの個体が一番長く持たれている一台との事でした・・・。
ジュゼッペ・ブッソの最高傑作“ブッソーネV6エンジン”を搭載した最後の純血種が走行僅か2万キロ台で残っていた・・・!もうこんなエンジンカーは間違いなく出ないぞっ!トロける甘美なエンジンサウンド・・・!極上2005年式アルファロメオ147GTAは、人生を変えてくれる官能的一台・・・!
これからが楽しみな走行僅か2万キロ台の一台・・・。
2005年式最終型アルファロメオ147GTAが傍にあれば・・・、もっと人生楽しくなるかもしれません・・・!
是非至高のブッソーノV6体験見学に群馬県までお越しください・・・。
この大変素晴らしい「2005年式 アルファロメオ147 GTA」は現在群馬県にあります。
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際しての「自動車税月割精算」並びに「リサイクル預託金」に関してはご購入者様にご負担頂く事になります。
陸送等は購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の業務でも、クラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両は、クラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト、「エステートセール®︎スプレマシー」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは。
エステートセール®︎スプレマシーは、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿作成でご紹介し、物・心を整理する北米文化エステートセールの日本版です。
文化も・・・次の世代への引き継ぎも・・・何も残らない二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも確実に次の世代に引き継ぐご案内・仲介をいたします。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。
大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く、詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。
本記事内容は、2023年7月27日10時より、晴天の元、約4時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビュー、試乗体験したものを元に執筆作成したものです。限られた時間での確認につき現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。状態等のコメントも、あくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい・・・。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
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