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1955年式
フォード サンダーバード
↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください・・・。
アメリカン・ビンテージのサンダーバードに毎日乗るという
極上の歓び・・・!
伝統のYブロックエンジン〜電装系〜
冷却機構〜空調まで完璧に仕上げられた
究極の1955年式フォード・サンダーバードは、貴方のライフ
スタイルを完全昇華させる超絶魅惑の一台だった・・・!
第一章
「未来を夢見た1950年代アメリカが産んだV8・2シーターの傑作・・・。
1955年式フォード・サンダーバード・・・!」
アメリカンV8エンジン特有の“デロッデロッデロッ・・・”というお腹に響くサウンドを響かせながら撮影場所に現れたのは、ホワイトのボディカラーと、レッド&ホワイトの2トーン内装が見事にフィフティースを感じさせる、まさに“はち切れる程の夢”に溢れた一台・・・!
通称「ベイビー・アメリカン」と呼ばれるサンダーバードは、一見コンパクトながらもフロントからリアエンドに至るまで、至る所に芳醇な色気がムンムン溢れており、「これは素晴らしい・・・」と、思わず感嘆の声が漏れる程・・・。
この魅惑の一台に颯爽と乗るベテラン・オーナー氏の見事なセンスに脱帽することしか出来ませんでした・・・。
コレクションされる名車の数々が多数ある中で、週がわり・・・日替わりながらも、70余年前に製造された、このサンダーバードを、日常の楽しみにと混雑した街中をまるで“水を得た魚”のように見事にドライブされるベテラン・オーナー氏・・・。
筆者は内心「この時代のアメ車は、まだ6ボルト・プラス・アース時代のクルマ・・・、よほどのことがない限り、経年を経た内容のままではなかなかそう実行できないぞ・・・。」と思いますが、この後この個体の細部に至までじっくり観た筆者は愕然とすることになります・・・。
そう・・・。
詳細は後ほど第二章で詳しく触れることにしますが、この個体は数年前に、全塗装と内装のフルレストアを受け、フォード伝統のYブロックエンジンのレストアはもちろん、12ボルト化と電装系〜冷却機構〜空調〜機関はもちろん各部の機構に至るまでが“レストモッド”と言えるほどのレベルで、日常をフルに楽しめる状態まで完全に仕上げられた実に見事な一台・・・。
下回りをのぞいてみても、細部まで抜かりなく、素晴らしく仕上げられた状態に驚愕するところから今回の取材は始まったのです・・・。
この見事な個体・・・、近くで観ているだけでもその時代・・・、1950年代のアメリカに引き込まれていくのが何といっても素敵なところです・・・!
まさにアメリカが未来を夢見た“ジェット・エイジ”のクラシック・アメリカン・カーは、仰天するほどマッシブなサイズのものが多い中、この個体は実にコンパクトな2人乗り・・・。
「そこが実にいい・・・。」
そうです・・・!
この時代のアメリカは、まさに「未来に向かって大きく夢を広げた時代」でした・・・。
第二次世界大戦が終わり、戦地から若者たちが続々と帰国する瞬間から、アメリカは猛烈な勢いで“豊かさ”を手にしていきます・・・。
郊外には広い芝生の庭とガレージを備えた住宅が次々と建ち並び、家庭には大型冷蔵庫・・・、自動洗濯機・・・、電気掃除機・・・、テレビ・・・、トースター・・・、ミキサー・・・といった新しい電化製品が続々入り始めます・・・。
それまで手動だったものが自動化され、単なる生活道具だった家電製品にまで、ターコイズブルー、ミントグリーン、ピンク、クリームイエローといった鮮やかな色が使われ、光り輝くクロームのハンドルや、丸みを帯びた造形が与えられるようになります・・・。
まさに「新しいものを持つことそのもの」が、豊かさの象徴であり、これからの“さらに豊かな未来を描くもの”であった時代・・・。
そうです・・・、これらは新しい時代のアメリカン・ライフスタイルそのものだったのです・・・!
1955年という年は、ビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が若者たちを熱狂させ、チャック・ベリーがギブソンES-350Tで新しい時代のギター・サウンドをかき鳴らし、南部ではエルヴィス・プレスリーが全米へ駆け上がろうとしていたまさにその時・・・。
街へ出れば、カラフルなネオン管サインに照らされたダイナー・・・、ドライブイン・レストラン・・・、ドライブイン・シアターなどが次々に現れ、ファッションも・・・、音楽も・・・、そして自動車も、それまでの時代とはまったく違う方向へ向かい始めていたのです・・・!
第二次世界大戦の終盤には、すでにプロペラ機の時代から、ジェット機というまったく新しい存在が姿を現し、空を飛ぶということが、単なる移動ではなく、新しい科学・・・、未知の速度・・・、そしてこれから始まる“新しい時代そのもの・・・”を予感させ始めた時代でもありました・・・。
その先にはロケットがあり、さらに宇宙があるという・・・、やがて始まろうとする月への到達を夢見たアポロ計画のまさに序章の時代・・・。
今まで見たとこのない未来図予想図が多く描かれたこの時代に、宇宙とは遠い空想の世界ではなく、自分たちが生きている時代のすぐ先に、本当に存在するものだと感じられるようになっていったのです・・・。
その時代感覚が強烈に影響を与えたのが、人々にもっとも近い乗り物であった自動車のデザインであったのは必然的でしょう・・・。
低く長いノーズ・・・、クロームに包まれたヘッドライト・・・、航空機の計器盤を思わせるメーター類・・・、後方へ流れるようなボディライン・・・。
そしてリアフェンダーは戦闘機の尾翼を思わせる巨大なテールフィンへ・・・、エキゾースト・パイプはジェット・エンジンそのものを思わせるデザインへと昇華・・・。
アメリカ車そのものがこのジェット・エイジの夢を象徴する工業製品へと変わっていきます・・・。
そしてその一方で、同時にもうひとつの新しい自動車文化もまた、アメリカへ入り始めていました・・・。
戦後ヨーロッパに駐留した米軍人たちが現地で目にし、実際に乗り、そして帰国とともに持ち帰った欧州MG、トライアンフ・ポルシェ356といった小型スポーツカー文化です・・・。
これらの小型スポーツカーはそれまでのフルサイズを誇った巨大なアメリカ車とは正反対の存在とも言えるもの・・・。
巨大でもなければ、長大なトランクも、大きなベンチシートもない・・・。
二人しか乗れず、ボディは小さく、低く、そして軽い・・・。
しかしステアリングを握れば、クルマそのものを操る楽しさがそこにはあった・・・。
大排気量のフルサイズ・アメリカン・カーをゆったりと走らせることとはまったく違う、ドライブそのものを楽しむという感覚が、アメリカのエンスージアストたちの間で急速に広がっていったのもやはり1950年代後半のことです・・・。
このトレンドに対して即反応したのがゼネラル・モーターズ・・・。
GMのデザインを率いていたハーリー・アールは、欧州製スポーツカーが若いアメリカ人たちを魅了していることに早くから注目し、アメリカ独自の二人乗りスポーツカー開発を進めます・・・。
そして1953年、ニューヨークのウォルドルフ・アストリアで公開したのが、あのシボレー・C1・コルベットでした・・・。
それに対抗するようにフォードが出した答えが、ヨーロッパのスポーツカーのように小さく、二人だけで乗れるクルマ・・・。
しかしその中には、アメリカ車らしいV8エンジンのビッグトルク感を残し、さらに快適さと、豪華さをしっかり持たせたもの・・・。
欧州の純粋なスポーツカーよりも、圧倒的に優雅な意匠で豊かさを示し、そしてアメリカ人が日常の中で楽しめる二人乗りのクルマ・・・。
その答えとして1954年に発表され、1955年モデルとして市場へ送り出されたのが、このフォード・サンダーバードだったのです・・・。
全長は4450mm、全幅は1780mm・・・。
狭い日本の道を走ることを目的としたトヨタ・クラウンとなんと全幅は同じくし、さらに340mmも短い全長は、当時の巨大なフルサイズ・アメリカン・マッシブカーと並べれば驚くほどコンパクト・・・。
当時のフォード・フルサイズモデルと比較しても、明らかに短いホイールベースが与えられたボディは、低い着座位置と長いノーズ、そして後方へ寄せられた2人乗りのコックピットによって、一般的なアメリカン・セダンとはまったく違う、魅力のプロポーションを創造しています・・・。
フロントにはコイル・スプリングを用いた独立懸架、リアにはリーフ・スプリングで支えられたリジッド・アクスルを採用したシャーシ構造は、当時のフォードが熟知していた堅牢で実用的なもの・・・。
その上で、サンダーバードでフォードが目指していたものは、欧州スポーツカーよりもっと豊かで、もっと余裕があり、しかも毎日の生活の中で使うことのできる2人乗りというコンセプトでした・・・。
そのコンパクトなボディサイズのサンダーバードのボンネットに、フォードが搭載したのはビッグトルクを誇るフォード伝統のYブロックエンジンです・・・。
Yブロックという名称は、クランクケース部分の深いスカートがクランクシャフト中心線より下まで伸び、断面形状がY字型に見えることに由来するもので、1950年代のフォードを象徴するV8エンジンそのもののこと・・・。
これにサンダーバード用には4バレル・キャブレターが組み合わされ、フォード・オー・マチック仕様では実に198馬力を発揮させるものに・・・!
1955年という時代に、このコンパクトな2人乗りのためだけに巨大なV8エンジンを載せていた事実こそサンダーバード独特の思想なのです・・・!
そしてなんといっても魅力的なのが、もうそこに50sオールディーズが聞こえてきそうなインテリア空間のデザインでしょう・・・!
二人だけのために用意された室内には、大径ステアリング、クロームを多用した未来的ダッシュボードとサイドパネルが煌めき、圧巻なのは目の前のブルースケルトンの文字盤にライトアップされた針が踊る素晴らしい意匠のメーターパネルでしょう・・・!
まさにノブひとつ、スイッチひとつ、ドアハンドルひとつまでが1950年代の未来を予想させる工業デザインの素晴らしさで溢れ、70余年経過した今でさえ、このドライバーシートに座った瞬間「新しい時代の乗り物を操っている・・・!」という感覚を覚えるのが素晴らしいところです・・・!
この新しいコンセプトで生み出された1955年型サンダーバードは初年度だけで16,155台を生産・・・。
2人乗りのアメリカン・スポーツカーという市場そのものが、まだ成立するか否かでさえ分からなかった時代に、GM製C1・コルベットを圧倒的に突き放す、1万6千台を超える顧客を獲得し、フォード・サンダーバードはその存在を一気に定着させました・・・。
大排気量V8エンジンが存在し、快適でかつ非常に華やか・・・、女性でも扱いやすいサイズは、日常にも使え、それでいて2人だけの特別な時間を楽しむことができる・・・。
サンダーバードは、当時の需要を極めて正確に捉えたクルマだったのです・・・。
こののちサンダーバードは1958年から4人乗りへと大きく方向転換し、さらに大型化していくのですが、結果的に初代1955年から1957年までの3年間だけが、サンダーバードという長い歴史の中で「V8エンジンを搭載した2人乗り・・・」という極めて特殊な存在となります・・・。
今日この1955年式フォード・サンダーバードを改めて観た瞬間、クルマ全体が素晴らしいオーラで包まれていると感じるのも1950年代のアメリカが抱いていた“未来への夢”そのものを描いた事が理由でしょう・・・。
フルサイズ・アメリカンが持っていた伝統のYブロック・V8エンジンが生み出す、途方もなくマッシブなイメージはそのままに、豊かさ・・・、当時の色彩・・・、そしてジェット・エイジのクローム感と宇宙的デザインを、二人乗りのコンパクトなボディの至る所にきらびかせ、魅力いっぱいにギュッと凝縮した一台・・・。
その見事なまでの答えが、初代1955年式フォード・サンダーバードだったのです・・・!
第二章
理想的なサンダーバードのスタイルを確立し、その気になれば日常で
毎日のれる一台にする・・・。
途方もない情熱でここまで昇華した、
このサンダーバードの詳細とは・・・
クラシック・ロールス・ロイスから全米No1プライズを獲得したキャデラックまで・・・、実に幅広くコレクションされる現在のベテラン・オーナー様が、出会った瞬間その見事な感性でこの個体に惚れ込み、コレクションに加え入れられた時にはすでにこの状態だったとのこと・・・。
それ以降普段の街乗りに・・・、イベントなどでの出走に・・・と存分に楽しんで来られ、コンソールボックスに隠された現代のオーディオで50sオールディーズ聴きながら、コンパクトな2人乗りならではのサンダーバードのトルクフルな走りを楽しんでこられましたが、真夏には寒いほどエアコンを効かせて涼しいお顔で乗りながらもトラブルなどは一切なかったというストーリーそのものが、圧巻の熱量で作り込まれたこの個体の素性を物語っている様です・・・。
それでは早速その魅惑の詳細をじっくりと紐解いていきましょう・・・。
この個体のシャーシナンバーはP5FH191633・・・。
ファイアウォールに残るフォード純正のデータ・プレートには、BODY 40A、COLOR A、TRIM A、PRODUCTION CODE 16DBU21と記されています・・・。
これにより1955年4月16日生産のミシガン州ディアボーン工場製造車であることが確認でき、新車時のボディカラーはCOLOR CODE Aからレイヴン・ブラック、インテリアはTRIM CODE Aからブラック&ホワイトであったことが分かります・・・。
現在の車両は数年前のレストア時にボディ全体がホワイトへ全塗装され、室内もレッド&ホワイトを基調とした、50年代をさらに色濃く表現する美しい仕様へと全面的に仕上げ直されています・・・。
シート、ドアトリム、ダッシュボード、カーペットなど室内全体が見事にコーディネートされ、オリジナルの大径ステアリングやクロームを多用したインストルメントパネル・・・、ブルーグリーンが透過する魅惑のスピードメーターなど・・・、1955年式サンダーバード本来の意匠をしっかりと残しながら、現在のホワイト・ボディに合わせた1950年代的な配色へと見事に変化している様子が観る者の心を掴みます・・・。
外装の特徴でもっとも目を惹くのが、1956年型サンダーバードを象徴する丸いポートホール付き脱着式ハードトップと、リアに取り付けられたコンチネンタル・キットでしょう・・・。
1955年型本来の車体をベースとしながら、翌1956年型で採用された丸窓付きハードトップと車体後方へ張り出す外付けスペアタイヤを組み合わせることで、僅か3年間の間のみ生産されたサンダーバードの中でも、特に印象の強い魅惑のスタイルへ仕立てられているのが印象的です・・・。
リアのコンチネンタル・キットにはクローム仕上げのホイールカバーが組み合わされ、前後のクロームバンパー、フェンダーのV8エンブレム、ハッシュマーク、ボンネット上のクロス・フラッグ・エンブレムなど、サンダーバード本来のディテールも各部にしっかり残されています・・・。
エンジンはフォードYブロックV8を維持しています・・・。
サンダーバード本来のエンジン形式を残したまま、その周辺機器を現代の使用環境へ合わせて変更していることが、この個体の大きな特徴でしょう・・・。
エンジンにはフィン付きのサンダーバード・ロゴ入りアルミ製バルブカバーが装着され、キャブレターは純正のホーリーからエーデルブロック製4バレル・キャブレターへ交換されています・・・。
このキャブレターには電気式オートチョーク機構が備わっており、冷間時の始動性を改善する構成となっています・・・。
またエアクリーナーもオープンエレメント式へ変更されているのが目を惹きます・・・。
それに伴い点火系にも大きく手が入っています・・・。
MSDブラスター製イグニッションコイル、MSD製の点火システム、現代型ディストリビューター、プラグコードはもちろん、バキューム・アドバンス・システムまでが装備されており、1955年当時の点火システムをそのまま使用するのではなく、始動性、アイドリングの安定性、点火性能、日常使用時の信頼性を向上させる方向で綺麗に刷新されているのが実に嬉しいところです・・・。
そしてもっとも重要な部分として、この個体の電装系は本来の6ボルト・プラスアースから12ボルトへと換装されています・・・。
それによりバッテリーも現代の12ボルト仕様となり、発電装置も当時のジェネレーターからオルタネーターへと変更されています・・・。
これによってアイドリング時や低回転時でも安定した発電量を確保しやすくなり、後述するエアコン、電動ファン、現代オーディオなどの電装品を使用するための電力も確保できる構成となっています・・・。
エンジンルームには新しいハーネス〜リレー類でシステム的にアップグレードされており、単純にバッテリーだけを12ボルトへ変更したものではなく、車両全体の使用環境に合わせて電装系全てが素晴らしく見直されているのです・・・。
そして冷却系も大幅に変更されています・・・。
ラジエーターは現代のアルミ製へ変更され、機械式冷却ファンに加えて暑い夏を安全に乗り越えられる様に電動ファンが装着されています・・・。
さらに特徴的で目を惹くのは、ここに大型シュラウドを組み合わせ、ラジエーターホースやもちろんホースバンドなども刷新されていることでしょう・・・。
これは単純にエンジンの冷却性能を高めるだけではなく、エアコン使用時や夏季の渋滞、低速走行など、1955年当時とは大きく異なる、現在の道路環境を想定した構成と考えられます・・・。
発売当時クーラーの設定がなかった1955年式フォード・サンダーバードですが、この個体には空調について単なるクーラーではなく、現代のエアコン・システム一式が刷新装着されています・・・。
エンジンルームには真新しいコンプレッサー、電磁クラッチ、A/Cホース、レシーバー/ドライヤーなどが組み込まれ、室内にはダッシュ下へ専用のエバポレーターユニットと、一見してオリジナルと思えるほど見事に溶け込み、全体の意匠を全く壊していない4連丸型吹出口から冷気が出る仕組みです・・・。
この室内ユニットはクロームを基調としたデザインで、1950年代のインテリアに対して極端な違和感が出ないようにまとめられている見事なものです・・・。
単にコンプレッサーだけを後付けしたものではなく、冷却系強化と12ボルト化を含めて、見た目も全く自然に、実際にエアコンを使用できることを前提とした構成となっているのも、この個体の大きな魅力の一つでしょう・・・。
燃料系全体にも刷新が確認できます・・・。
リア下回りには比較的新しい金属製燃料タンクが装着されており、エンジンルームには透明ケースを使用したインライン燃料フィルターが設置されています・・・。
燃料タンク、燃料配管、フィルターなど、長期間の使用によって劣化しやすい部分にも手が入っており、エンジン周辺だけではなく燃料を安定して供給するための部分まで整備対象とされていることが分かります・・・。
足回りについては、1955年式サンダーバード本来の構造を維持し、乗り味は当時そのものを再現しています・・・。
これは、フロントはコイルスプリングを用いた独立懸架、リアはリーフスプリングとリジッドアクスルの組み合わせを持つもの・・・。
現代型サスペンションへ交換するのではなく、サンダーバード本来のシャーシ形式を残しながら、スタビライザー・エンドリンクや各部ゴムブッシュなど消耗部品が見事に刷新されています・・・。
下回りを覗いて見てすぐに分かる、比較的新しいゴムブッシュやリンク部品が確認でき、コイルスプリング、コントロールアーム周辺にも丁寧にレストアされているのです・・・。
リアについてもリーフスプリング、デファレンシャル、アクスルなど基本構成を維持しており、1950年代のサンダーバード本来の乗り味を残す方向で仕上げられています・・・。
排気系についても全体的に刷新された様子が確認できます・・・。
エキマニからすぐに始まり、下回りには新しい排気パイプが装着され、リアエンドでは初代サンダーバードらしく、バンパーガード部分からエキゾーストが顔を出すスタイルを見事に残しています・・・。
これも機能面を刷新しながら、外観上は当時の特徴を見事に維持している部分です・・・。
トランスミッションについてはフォード・オー・マチックを維持しているのが嬉しいところ・・・。
現代型オートマチックへ交換するのではなく、センタートンネル上に立つ当時のフロアシフターをそのまま残しており、1950年代のフォードを操作する感覚を維持しています・・・。
シフト感も非常にスムーズで変速ショックも皆無・・・。
見事なレストアを体感できる部分です・・・。
室内で目を惹くのが、ブルーグリーンの文字盤にフロントからの光が透過する横長の、50年代が感じられるフォントも美しいメーターパネルに、ライトアップされた針が踊る部分でしょう・・・!
インテリア全体にオリジナルそのものの世界観が見事に広がりますが、実用性を高めるための追加装備ももちろん確認できます・・・。
ダッシュ下には水温を管理する水温計と電気系統を確認する電圧計が新たに設置されており、冷却状態や充電状態をドライバーが直接確認できるようになっています・・・。
1955年当時のオリジナル・メーターパネルのデザインを変更せず、必要な計器だけをダッシュ下へ自然に追加する方法が取られているのが嬉しい部分です・・・。
オーディオも同様です・・・。
外から見えるダッシュボードは1950年代の雰囲気を残しながら、グローブボックス内部にはケンウッド製の最新型オーディオが組み込まれています・・・。
現代の音源やオーディオ機能を使用できる一方で、ダッシュボード正面に現代的なデッキを露出させていないため、室内全体のデザインを大きく崩していません・・・。
またシートには現代の使用を考慮したラップ式シートベルトも追加されています・・・。
こうした部分も含め、この車両では見える部分だけを美しく仕上げるのではなく、実際に道路を走る際に必要となる機能や安全性を考えた変更が行われているのです・・・。
この1955年式のサンダーバードは、実際に乗って取り回ししやすい車体と50年代そのもののインテリアを楽しみ、ビッグトルクを感じながら、ゆったりクルージングするのがなんといっても醍醐味でしょう・・・!
決してレストアが最近完成したばかりのショーカーではなく、比較的直近で相当の情熱と膨大な投資を受けて、現代においても毎日乗って楽しめる・・・、いわゆる“レストモッド”された個体であるということが大きな特徴です・・・。
このように非常に大掛かりなレストア作業を受けて、見事に現代化“レストモッド”が実施された一台なのですが、この個体がその魅力を存分に発揮しているのは、1955年式サンダーバードの基本構造に関しては見事に残されている点です・・・。
YブロックV8、フォード・オー・マチック、フロント独立懸架、リア・リーフスプリングとリジッドアクスルという基本構成は残しながら、その周辺にあるキャブレター、点火、電装、発電、冷却、空調、燃料供給などを現在の使用環境に合わせて全て刷新しているのです・・・。
数年前に行われたであろうこの詳細レストア作業と、その後の継続したメンテナンスによって、この1955年式サンダーバードは展示するためだけのクラシック・カーではなく、実際に日常を楽しみオーナーに特別な体験をもたらす貴重な一台であることを前提として、現在の状態へ仕上げられていることが、各部を確認することで明確に読み取ることができるのです・・・。
第三章
実際に乗ってみた・・・!
1955年式フォード・サンダーバード筆者の後書き・・・!
かつての米国大学時代・・・、マザーロードRoute66の傍に住み、週末には田舎町のアンティークショップで当時の人の手が入った美しい物を収集してきた程、アメリカン・ビンテージ大好き❤️な筆者にとって、この1955年式フォード・サンダーバードは、近くで観ているだけでドキドキ〜ワクワクする見事なデザインの塊でした・・・!
1955年の新車当時、皆がそう思ったであろう、「未来を描く夢の塊」を今、目の前で観ていると想像しただけでも心が躍ります・・・!
ジェット機のキャノピーのように湾曲する、現代ではもう作れないであろう見事な造形のフロント・ウインドウに、クロームのリムを持ちながら、切れ込む形で前面傾斜するサイドウインドウ・・・。
1950年代後半の、まさにジェット・エイジの工業デザインに惚れ惚れしながら、重厚感のあるドアを開くと・・・、そこにはオリジナルのクロームをベースにレッド/ホワイトで見事に刷新された2人だけのための見事なインテリア空間が広がります・・・。
クロームとレッドが共存し、まるで未来を予感させる細身のステアリング越しに、ブルーグリーンの透明なメーターパネルが存在・・・。そこにフロントウインドウからの光が透過し、電飾された細身の針が踊る姿を観たらもう最後です・・・。
間違いなく貴方も「これは素晴らしい・・・!」と感嘆の声を発する事でしょう・・・!
当時の文化そのものを反映した、この見事な存在感たるや、その後の自動車デザインの変遷を見ても、他では見ることができない唯一無二の存在感を放っているのです・・・。
それにしても・・・。
電装系から点火系・・・、そしてオート・チョーク・システム付きエーデルブロック製キャブレターに換装された恩恵か、キーを捻ると、驚くほど簡単にマッシブなYブロックV8エンジンは瞬時に目覚め、アクセルをポンと踏み込むとグルーブ感を伴ったV8モーターサウンドが車体と・・・、そして心を揺さぶってくれます・・・!
そのYブロック・V8エンジンサウンドに酔いしれながら・・・、レッド&ホワイトに数年前に張り替えられたベンチシートに身を置き、ドアトリムのクロームパネルを見ているだけでも気分は最好調に・・・!
これも見事な造形でフロアから生え出たFord-O-Maticトランスミッションを全くショックなくドライブレンジに入れると、膨大なトルクを伴いながら、まるで水上のクルーザーのようにサンダーバードは進んでいくのです・・・!
見事な吹き出しのデザインを持つ、クーラーユニットからの冷気を楽しみ、この見事なデザインの結晶がトルクフルに進んで行くのは、なんと心をも解き放ってくれる素晴らしい体験なのか・・・!
自動車作りの根本が全く異なってしまった現代において、間違いなくもう二度と造られることはない、巨大なエンジンが生み出す、低速からトルクの塊で進んで行く乗りごこち・・・!
まさに文化遺産とも言える素晴らしい味わいで、乗るものの心を全て解き放ってくれる・・・!
それほど素晴らしい体験が得られるクルマなど、なかなか存在するものではありません・・・。
取材が終わって数日経過した今でさえ、はっきりと残る、現代の車では絶対味わえない見事なまでの芳醇な時間・・・。
その時を過ごした事実こそが素晴らしいと感じた次第です・・・。
誰にでも訪れる、刻々と日々うつろうライフステージの変化から、とても気に入って大切にコレクションされていたベテラン・オーナー様ですが、断腸の想いで手放すことを決意・・・、これなら間違いなく次の方に存分に楽しんでもらうことができる一台・・・と今回のご依頼へとなった次第です・・・。
通常のレストアとはレベルが異なる内容から、ここまで楽しめる内容へと完全昇華した個体・・・。
これこそまさに「探しても絶対に出ない・・・、出会いをひたすら待つしかない一台・・・」と心から思う次第です・・・。
アメリカン・ビンテージのサンダーバードに毎日乗るという
極上の歓び・・・!
伝統のYブロックエンジン〜電装系〜冷却機構〜
空調まで完璧に仕上げられた究極の1955年式フォード・サンダーバードは、貴方のライフスタイルを完全昇華させる
超絶魅惑の一台だった・・・!
是非究極のアメリカン・ビンテージ試乗体験へ・・・
愛知県名古屋市までお越しください・・・。
この大変素晴らしい「1955年式 フォード サンダーバード」は現在、愛知県にあります。
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際しては自動車税の月割り精算(年額¥87,900)並びにリサイクル預託金精算(¥14,960)は、ご購入者様にてご負担いただきます。
また陸送は購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、ご希望がありましたら是非ご相談ください。距離に応じてお見積り作製し、弊社自社所有の3tフラットローダー積載車でお届けさせていただくこともできます。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両はクラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト「エステートセール・スプレマシー®︎」に掲載されたものです。
エステートセール・スプレマシー®︎は、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿と動画でご紹介する北米文化エステートセールの日本版です。
現オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも、確実に次の世代に引き継ぐご案内から、安全な販売仲介対応をいたします。
本記事内容は、2026年10月4日11時より、曇天下約3時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。 状態等のコメントも、あくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
何卒宜しくご検討下さい。















































































