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1922年式

ローバーミニ ブライタックス・クーパー・ダウントン仕様

小が大を制した鮮烈なドラマは、半世紀を経ても人々の
記憶と記録に残り続ける・・・。ミニ・クーパー史上
最もホットなプライベーター・レーシング・ミニの
完全オマージュ・・・!1969年ブライタックス・クーパー・
ダウントン仕様ミニの登場に、エンスージアスト・マインドは
歓喜する・・・!

1959年に発売が始まったミニは、英国内ツーリングカーレース他において「ジャイアント・キラー」として瞬く間にその名を轟かせます・・・。

象徴的な10インチ・ホイールに収まるブレーキでは、結果的に十分なストッピングパワーが生まれず、オーバー・スピードでコーナーに突っ込み途端にクルマを横向きに滑らせる形に・・・。当然タイヤはスキール音を上げ、もうもうとスモークを上げるが、重心がコンパクトなミニは、サイドウエイ・ドリフトでコーナーを想像以上のスピードで立ち上がる・・・。当時のタイヤメーカーはミニの想定外の走りに相当苦慮したそうですが、このかつてない“大胆な走り”が当時の観客を大いに沸かしたのが、今日まで脈々と続く“ミニの人気の根源”であるのは間違いない事実です・・・。

ストレートで背後に迫り来る・・・、リアビュー・ミラーを埋め尽くす程ビッグパワーのライバル車にも全く動じず・・・、彼らが決して真似できないスピードでコーナーに飛び込み、僅かなスイート・スポットに入り込んだかと思うと、鮮やかなサイドウエイ・ドリフトを決め、ビッグ・パワー達を抜き去るという・・・、ミニならではの非常にホットな走りで、人々の心を掴むだけで無く、当時のツーリングカー・レースの主導権を掴み取りました・・・。

時にはフロント・タイヤが巻き上げるスモークを、ライバル達は前方でのクラッシュと錯覚・・・、彼らが瞬間的にブレーキを踏む中、ワークス・ミニのドライバー達は、チェッカーフラッグを目指してニヤニヤしながらひた走るドラマが見られました・・・。

1968年ブランズハッチで行われたBSCC第6戦では、世界チャンピオン・グラハム・ヒルが駆るスーパーチャージャーを搭載したフォード・エスコートをも抜き去り、ミニがトップに立つなど、まさに驚異的なミニ・クーパーの快進撃を目撃した当時の人々にとって、BSCC(ブリティッシュ・サルーン・カー・チャンピオンシップ)を制覇した、当時のミニ・クーパーは記録上のみならず、鮮明に記憶に残る忘れられないものとなったのです・・・!

1960年代後半、そんな大躍進を続けていたBMCワークスミニにも、時代の流れから本体の国有化という危機が訪れます・・・。

1968年、イギリス重工業全体に凍りつくような景気停滞が訪れます・・・。車の主要な輸出先であるアメリカ合衆国での厳しい排ガスと安全規制への対応に苦悩する最中、さらに日本車の台頭による競争激化が追い討ちをかけ、販売台数の大きな低下がブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)とレイランド・モーターズ(LMC)を襲いました・・・。

時のイギリス労働党政権は同社を国有化する決断を下し、ブリティッシュ・レイランド(BLMC)を発足させました・・・。

この時代背景は当然レース活動にも大きな波紋を投げかけることになり、翌1969年・・・新たなるワークスとしてBLMCワークス・チームを誕生させ、これまでのジョン・クーパー・ワークス・チームへの支援を断ち切る決断をします・・・。

大きなバックアップを失ったクーパー・チームは、プライベーターとしての活動を余儀なくされ、シートベルトメーカーであったブライタックス(日本語読みはブリタックス)と、エンジン・チューンを行ったダウントンと組み、「ブリタックス・クーパー・ダウントン」という新たなチームに生まれ変わります・・・。

そして・・・

ここから元ワークスといえるブライタックス・クーパー・ダウントンと、新ワークスたるBLMCチームとが熾烈なレースを展開することになったのです・・・!

プライベーターである、ブライタックス・クーパー・ダウントンにとって大きなライバルとなったのは、大資本で支えられたBLMCワークス・チーム・・・、全12戦で戦われた1969年のBSCC選手権ではその逆境を見事に覆し、ブライタックス・クーパー・ダウントンはBLMCワークスに勝る戦績を残したのです・・・!

それはまさに「小が大を制す・・・」の如く・・・

この大きなドラマに人々は歓喜し、ブライタックス・クーパー・ダウントンが、今日まで脈々と語り継がれる由縁となったのです・・・!

クラシック・ミニに乗るなら・・・やっぱり極めてみたい
“モディファイの道”・・・。エンスージアスト・マインドに
火が付き、92年式の1.3Lキャブ・クーパーをここまで仕上げた
オーナー様の心意気・・・!69年式ブライタックス・
クーパー・ダウントンをオマージュした渾身の一台とは・・・!

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筆者が日頃大変お世話になっている、大変クルマ好きのオーナーご兄弟様・・・。

鈴鹿山麓の麓という、少し走ればワインディングロード〜峠道が広がるというクルマ好きには羨ましい程の素晴らしい環境にお住いでおられます・・・。

ガレージにはエンスージアスト垂涎のコレクションが並ばれるのですが、「存分に走って楽しめるクルマ・・・」として数年前に候補に上がったのはやはりミニ・・・。今から3年程前に程よい1.3Lキャブ・クーパーをベース車として見つけ、「街乗りからワインディングまで楽しく、鈴鹿のミニ・サーキットを走れるクルマを作ろう・・・」とプロジェクトが始まったとの事です・・・。

作業は全て信頼できる地元のミニ専門店様に依頼して、まずはエンジン・ミッション含めて全部バラして理想的なパーツを組み込み、完全に組み直すと言うところからプロジェクトは始まりました・・・。

取材時拝見したのは請求書の山・・・

以下に作業内容を時系列に沿って記載すると・・・

 

  • 令和2年1月

・  エンジン脱着

  • ヘッド分解〜洗浄〜組み付け
  • ヘッド面研磨
  • ウオータージャケットメクラキャップ加工打ち替え
  • バルブ擦り合わせ
  • バルブステムシール交換
  • スイフチューン製バルブスプリング装着
  • バルブリテイナー交換
  • ARP製ヘッドスタッドキット取り付け
  • メタルヘッドガスケット取り付け
  • エンジン分解〜洗浄〜組み付け
  • ケントカム(MD276MB)組み込み
  • タペットセット
  • オメガ製鍛造ピストン+40組み込み
  • NRPピストンリング+40組み込み
  • シリンダーボーリング
  • シリンダーブロック面研磨
  • メタルコンロッド装着
  • メインメタル装着
  • プライマリーギア・フロント・ブッシュ装着
  • プライマリーギア・リア・ブッシュ装着
  • プライマリーギア・ブッシュ・クリアランス調整
  • ヘッドガスケットキット装着
  • エンジンガスケットキット装着
  • ラージシール装着
  • タイミングチェーンテンショナー交換
  • コアプラグ交換
  • オイルギャラリープラグ交換
  • クラッチ分解〜洗浄〜組み付け
  • カーボンクラッチ装着
  • 軽量フライホイール装着
  • プランジャー交換
  • レリーズアーム交換
  • レリーズベアリング交換
  • センターボルト交換
  • クレピスピン〜レバーケース交換
  • クレピスピン・プッシュロッド交換
  • ミッション分解〜洗浄〜組み付け
  • シンクロリング交換
  • シンクロボール交換
  • シンクロスプリング交換
  • アイドラーギアベアリング交換
  • 各種ニードルベアリング交換
  • デフ分解〜清掃〜組み付け
  • デフオーバーホールキットにてO/H実施
  • ファイバースラスト交換
  • サイドベアリング交換
  • サイドシール交換
  • ロットチェンジシール交換
  • エンジンマウント交換
  • 油脂類前交換
  • 車検実施

 

  • 令和2年4月

 

・  ウエーバーキャブレター45パイ装着

  • インマニ ミディアムスワン装着
  • ウエーバーアルミサンドイッチプレート装着
  • アクセルワイヤー交換
  • 123イグニッション交換
  • イグニッションコイル交換
  • ウエーバーボックス・ワンオフ制作
  • ウエーバーボックス装着
  • ニスモ製フューエルポンプ装着
  • メインハーネス交換
  • 電動ファンコントローラー装着
  • 水温センサー交換
  • 電動ファンコントローラーセンサー装着
  • アジャストメントブラケット装着
  • アジャストメントブラケットピラー装着
  • オルタネーター・フィッティングブラケット装着
  • クーラーユニット取り外し
  • リアブレーキシリンダー交換
  • クラッチレリーズ交換
  • ステアリングラックO/H

 

  • 令和2年7月

 

・  アンチスイングブラケット取り付け

  • ステアリングシャフト交換

 

  • 令和3年3月

 

・  ヒーターコア交換

  • LLC交換
  • プラグコード交換

 

  • 令和4年4月

・  ロアステディーブッシュ交換

  • リアブレーキカップ交換
  • メッシュブレーキホース交換
  • ブレーキフルード交換
  • フロント4ポットキャリパー交換
  • 油脂類交換
  • 車検実施

以上・・・とても長いリストとなりました・・・。

「ここまで作り上げる・・・!」という大きな熱意のこもった内容で、エンジン〜ミッション〜機関全て全部バラして組み上げた一台ある事がお分かりいただける事と思います・・・。

ブライタックス・クーパー・ダウントンをオマージュする仕上げられた外装もとても美しく、ミニにありがちなドア下、レインガーター、ホイールハウス後方にも錆などは全く無く、非常に良い状態を保っておられます・・・。

内装で目を引くのは、ウルトラ製ステッピング・モーター式レブカウンターと、スミス製メーターで作り込まれた60年代ミニのレースカーを彷彿とするメーター周り・・・、クラシックなセンターメーターは交換されたものですが、時代考察もバッチリあっており、当時のレースシーンを彷彿とさせる素敵なアピアランスを持っています・・・。

本格的ロールケージで張り巡らされたインテリアには、ドライバーシートのみコブラ製バケットシートが奢られます・・・。シートベルトは3点式のノーマルとなっていますが、ここにブライタックス製クラシックな4点式ハーネスが加われば・・・本格的なレーシング・ミニの完成と言った所でしょう・・・!

92年式ブライタックス・クーパー・ダウントン仕様・・・
実際にオーナー様にドライブして頂きました・・・!

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軽量フライホイール独特の乾いた高周波の金属音が、ミッドレンジの効いたエキゾーストノートに追い被せるように絶妙なサウンドを響かせます・・・。そこに45パイというビッグサイズのウエーバーのダイナミックな吸気音が右足の動きに合わせて乗っかる様はグルーブ感そのもの・・・!

エンジンパワーのことも考え、エアコンまで潔く撤去したストイックな雰囲気に、本物のレーシング・ミニのオーラを感じます・・・!

右足に込めた力に瞬時に反応するウエーバー・・・オーバーサイズ・ピストンとハイカムが織りなす非常にメリハリのあるパワフルな走りは非常楽しく、「峠のダウンヒルなどめっちゃくちゃ楽しいだろうな〜」と更なる走りを予感させてくれるものでした・・・。

ウイークエンドの走り慣れた峠道から、その気になればもちろんサーキットまで・・・自走で行って楽しんで来る・・・そして勿論、普段の街乗りまで・・・。それらを万能的にこなしてくれる素晴らしい一台と感じた次第です・・・。

そして・・・

ガレージの中にある1/1スケールのブライタックス・クーパー・ダウントン・ミニ・・・の存在は、必要以上にガレージ滞在時間を長くし・・・、夜な夜な見入っては一人満足する・・・。次はどこを変えてみようか、あそこのあの部分をもっと追求してみよう・・・など「終わらない夢」を存分に与えてくれるも、オリジナルを維持したノーマル車両では、決して味わえない楽しみです・・・。

そんな楽しみと味わい満載のミニ・・・!これは魅力的だぞ・・・!

そう感じた魅力いっぱいの取材だったのです・・・。

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1992年式 ローバーミニ ブライタックス・クーパー・ダウントン仕様
取材後書き・・・

今回は非常に個性が光る一台でした・・・。

外観だけ仕上げて雰囲気を作りあげた一台はよく見かけますが、エンジン〜トランスミッションまでしっかり作り込み、実際のレース走行を考えてロールケージでしっかり強固に仕上げた一台は、その雰囲気〜走りまで大変素晴らしいもので、イメージを考え抜き・・・、頭の中でシュミレーションを繰り返し・・・、「こうしたい!」ということを、相当な想いで実現されてきた結果だと思います・・・。

クルマ好きオーナー様がご兄弟で仕上げられたとの事・・・、仕上げる過程を存分に楽しまれてここまで出来上がりましたが、そのプロセスの方が楽しかったとか・・・。

これはとっても解る気がいたします・・・。

そこに訪れた人生ステージの様々な変化に、クルマは仕上がったものの、まさに断腸の想いで手放すことを決意されたオーナー様・・・。実際にモディファイに投資した金額の合計は、下の掲載表示価格を遥かに凌駕する内容でした・・・。

ここまで仕上げる相当な熱意と金銭的・時間的投資・・・。

それらを考えると非常に魅力的なご提示価格に、「これはあり得ないだろう・・・」と素直に感激する想いです・・・。

小が大を制した鮮烈なドラマは、半世紀を経ても人々の記憶と記録に
残り続ける・・・。ミニ・クーパー史上最もホットなプライベーター・
レーシング・ミニの完全オマージュ・・・!1969年ブライタックス・
クーパー・ダウントン仕様ミニの登場に、
エンスージアスト・マインドは歓喜する・・・!

ウイークエンドに楽しんで乗れる・・・、最高の1/1スケールオブジェにお気持ち動かしてみてはいかがでしょう・・・。きっとまだ見ぬ新オーナー様のガレージライフを、最高に楽しい物にしてくれる事間違いありません・・・。

是非、究極のミニ見学に素敵なワインディングが広がる三重県にお見えください。

この大変魅力的な「1992年式 ローバーミニ ブライタックス・クーパー・
ダウントン仕様」は現在、三重県にあります。

個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。

本車両購入については、自動車税の月割り精算、並びにリサイクル預託金精算のご負担をお願いいたします。また陸送等は購入者様の方でご手配をお願いいたします。

【お問い合わせに際して・・・】

このページの車両は、クラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト、「エステートセール®︎スプレマシー」に掲載されたものです。

至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・とは。

エステートセール®︎スプレマシーは、オーナー様の想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿作成でご紹介し、物・心を整理する北米文化エステートセールの日本版です。

文化も・・・次の世代への引き継ぎも・・・何も残らない二束三文・安値買取とは全く異なり、オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも確実に次の世代に引き継ぐご案内・仲介をいたします。

過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。

大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く、詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。

本記事内容は、2023年5月20日13時より、晴天の元、約3時間の取材時間の中で、試乗体験〜オーナー様へのインタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。 状態等のコメントも、あくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。

掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。

何卒宜しくご検討下さい。

車両の細かな状態は写真毎に説明があります

上部スライドには、車両の魅力的な写真が50枚ございます
写真をクリックして説明と共にご覧ください
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スペック

車検

令和6年4月

走行

92283km取材時表示(メーター交換の為不明)

備考

4MT 右ハンドル

国内初年度登録 平成4年11月

型式 E-XN12A

車体番号 SAXXNYAXBBD045039

原動機形式 12A

ブライタックス・クーパー・ダウントン仕様

モディファイ多数

長さ

3100mm

1440mm

高さ

1330mm

重量

710kg

排気量

1271cc

出品地

三重県