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1996年式
AMG SL60 5.95L E60 (M119 V8)
↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください・・・。
全世界469台のみ製造・・・、今は無きAMGが独立黄金期に世界を震撼させたE60 5.95L M119型V8エンジンを搭載した“SL60”が、ここに存在した・・・! 直近2年間で、溢れんばかりの情熱と投資がなされ、完全リフレッシュを遂げた96年式AMG SL60は観る者の魂を震わせる一台だった・・・!
第一章
AMG製E60エンジンを搭載したSL60は、直近において入念なレストレーションが行われ、完全リフレッシュを果たしていた・・・。
その貴重な一台に眼は釘付け、そして魂は翻弄される・・・!
“あの頃・・・”は間違いなく狂気とも言える程、魅力的なクルマが生み出されていた時代でした・・・。
時は1996年・・・。
国内ではバブル経済崩壊後、日本が長い不況へと向かう真っ最中のこと・・・。
それでもAMGは一切妥協することなく、AMG社内呼称“E60”、 5.95L M119 V8を搭載したSL60という究極のグランドツアラーをV8エンジン搭載のフラッグシップとして世に送り出しました・・・。
昨今の様にAMGが「メルセデス・ベンツのグレード種」では全く無く、コンプリート・カーを極少数作ることに全霊を捧げ、アファルターバッハの精鋭職人の手によって生み出される一台一台に、そのAMG哲学と狂気を注ぎ込んでいた独立黄金期のことです・・・。
“ワイド&ロウ”とはまさにこのデザインのことを言うのでしょう・・・!
長いノーズに短いリアデッキ・・・、低いウエストラインに繊細なAピラー・・・、それらが大きく張出のあるフェンダーを纏った姿はいつ観ても、どこで観ても超絶魅力的・・・!
特にネオ・クラシックへと完全昇華した今だからこそ、このR129を一台手元で温存しながら時折乗って楽しむのはまさに「心ウルウル豊潤人生体験」そのものでしょう・・・!
「ハードトップを纏ったクーペスタイルはもちろん最高だけど、ガレージにハードトップ・シャトル(今や超希少・・・)を置いて、気軽にラグジュアリーなオープンエア・ドライブを・・・。」などと、夢見心地の境地で、完全に心を奪われているのは決して筆者だけではないはずです・・・!
そう・・・!なんと言ってもこの超絶魅力の第4世代SLである、メルセデス・ベンツR129は言わずと知れた巨匠ブルーノ・サッコ・デザインの代表作・・・!
前期3.2L直6 M104型や後期3.2L V6 M112型搭載SL320でも魅力的すぎる存在なのに・・・、その最高峰R129 SL500に搭載された 4,973cc M119型V8エンジンは、メルセデス・ベンツが自然吸気エンジンの理想を追い求めた末に辿り着いた一つの到達点でした・・・。
総アルミブロック・・・、DOHC4バルブ・・・、それに可変吸気機構を備え、高回転域まで淀みなく吹け上がる、まさに人間の感性に響く“あの”フィーリングは、それまでのメルセデス・ベンツ製V8エンジンの概念を覆し、内燃機の方向性が変わってしまった現代においては、二度と作られることは無い、歴代最高傑作と評されるエンジンです・・・。
それでもAMGは、この完成されたM119型エンジンに決して満足することはなかったのです・・・!
排気量は4,973ccから5,956ccへ・・・、そしてAMG社内呼称では“E60”と呼ばれることに・・・。
そこにAMG専用クランクシャフト・・・、専用ピストン・・・、専用コンロッド・・・、専用カムシャフト・・・、吸排気系はもちろんECUに至るまで徹底した専用設計を施し、単なるチューニングでは決して辿り着くことのできない「AMG製E60・M119型V8エンジン」へと昇華させたのです・・・!
このE60エンジンはベースになったメルセデス・ベンツ製M119型V8エンジンの基本設計を活かしながらも、回転系から燃焼系、制御系に至るまで徹底的な再設計が施された、事実上AMG独自のエンジンと言っても過言ではありません・・・。
排気量5956ccを実現するため、クランクシャフトは単なるストローカー化ではなく、5.6リッターM117系をベースに加工され、94.8mmストローク仕様へ変更されています・・・。
さらにカウンターウェイトには高比重金属タングステンが圧入され、一本ごとにダイナミックバランスを実施・・・。
この大変な手間とコストを要する工程は、大量生産エンジンではまず採用されることがなく、回転系全体を一つの精密機械として完成させるというAMG狂気の思想そのものです・・・。
ピストンもまたメルセデス・ベンツ純正品ではありません・・・。
部品番号にはAMG創業者Hans Werner Aufrechtの頭文字を意味する”HWA”の文字が刻まれています・・・。
つまりメルセデス・ベンツから供給された既製品ではなく、AMG自身が設計・管理した専用部品であることを示しています・・・。
さらに、この専用ピストンにはフェローコートと呼ばれる特殊な鉄系コーティングが施されています・・・。
オリジナルのM119エンジンはアルシル・シリンダーブロックを採用していますが、このシリンダーは非常に高い耐摩耗性を持つ一方で、一般的なアルミ・ピストンとの組み合わせでは理想的な摺動性能を得ることができません・・・。
そのためAMGはフェローコート処理によって油膜保持性能と耐摩耗性を向上させ、高出力と耐久性を高いレベルで両立させたのです・・・。
さらにAMG純正技術資料を読み込んでいくと・・・、このピストンの標準外径が99.985〜100.005mmという、わずか20ミクロンの管理幅で規定されていることまで記載されています・・・。この20ミクロンとは人間の髪の毛のおよそ4分の1という凄まじい精度・・・。
さらに組付状態でのピストン重量は644g、補修部品でさえ647gという管理値が設定されており、ここまで詳細な寸法管理と重量管理を公開している量産エンジンは、世界中探しても見当たりません・・・。
もちろんこれらのAMG専用設計は内部部品だけに留まりません・・・。
カムシャフト・・・、ECUキャリブレーション・・・、吸排気システム・・・、点火マップまでE60専用として最適化され、最高出力381PS、最大トルク580Nmという驚愕の性能を実現しているのです・・・。
もちろんこのエンジンの最大の価値は、これらの数値で決して測れるものではありません・・・!
6Lという大排気量でありながら、レッドゾーンまで一気に・・・!知ってしまえば病みつきになること間違いなしの、実に軽やかに吹け上がる独特の回転フィールと、DOHC4バルブならではの驚愕のレスポンス、そしてまさに精密機械のようなスーパー・シルキーさにあることでしょう・・・!
ここにこのSL60の最大価値が凝縮されているのです・・・!
その後メルセデス・ベンツ製のV8エンジンはM113へと世代交代し、耐久性や量産性はさらに向上しましたが、M119が持っていた高回転域での伸びや機械的な精密感、自然吸気DOHCならではの、ドライバーの右脳を直接くすぐるような官能性は、この完全昇華型E60とともに一つの時代を終えたと言っても過言ではありません・・・。
このAMG E60 M119型V8エンジンを搭載したSL60 AMGは、メルセデス・ベンツ・クラシックの記録によれば世界で469台しか生産されませんでした・・・。
独立時代黄金期であったAMGが、独自の哲学でこの狂気のV8エンジンを妥協なく作り込み、自らの技術よってさらに高い次元へ昇華させたあの時代の事実・・・。
この事実そのものが「AMG SL60」というクルマを、世界中のコレクターが特別視する最大の理由なのです・・・。
第二章
「憧れのAMG SL60は、どうしても手元に置きたかった・・・!」
ベテラン・コレクター・オーナー氏の情熱で、直近2年の歳月をかけてレストレーションが行われた96年式AMG SL60は、最高の輝きを放ち観る者を圧倒する・・・!
直近2年間・・・。
並々ならぬ情熱と惜しみない投資で、オリジナルに忠実に完全リフレッシュされた96年式AMG SL60は、30年前の個体であることを一切感じさせない澱みなく輝く美しいボディと、オリジナルをそのまま残すブラックレザーの内装で、観る者を凄まじいオーラで圧倒します・・・。
このクルマだけは・・・。
知れば知るほどにその希少性が際立ち、まず「探しても出ない・・・、出会いをひたすら待ち続ける一台・・・」であることに気づかれることでしょう・・・。
この物語の主人公は、筆者が長らくお世話になっているベテラン・コレクター・オーナー様・・・。
そのコレクション対象は幅広く、90年代のネオ・クラシック・メルセデス・ベンツだけに限っても、これまでR129 SL320、SL500をはじめ、W124 E500など数多くを乗り継ぎ、その車種ごとの魅力と本質を知り尽くしてこられたベテラン・コレクター様です・・・。
その豊富な車歴の中でも、未だ出会ったことの無かったAMG SL60だけは、長年心の中に引っ掛かり続ける特別な存在でした・・・。
SL500を所有していてもなお、「いつかはAMG SL60を手元に置きたい」という想いは一向に消えることがなく、その憧れは年月を経るごとに強くなっていかれます・・・。
そんなある日、知人を通じて「R129の600を所有している人物がいる・・・」という話が耳に入ります・・・。
当初はSL600の話だと思って現地へ向かったものの、倉庫の中で長年保管されていたR129のリアへ回り込み、「AMG SL60」のエンブレムを目にした瞬間・・・、「なんじゃ〜これは・・・!」と思わず声が出たそうです・・・。
その瞬間に、この車が自分にとって特別な一台になることを直感したオーナー様・・・。
しかし、その場で話がまとまった訳ではありません・・・。
前オーナーにも長年連れ添った思い出があり、簡単に手放せる車ではなかったため、ベテラン・オーナー様も値段だけで決められる車ではないことを理解しておられ、何度もその方のところへ足を運び、互いの想いを伝え合いながら少しずつ信頼関係を築いていかれたそうです・・・。
そして数ヶ月後・・・、双方が納得できる条件にたどり着いた時、ようやくこのAMG SL60はこのベテラン・オーナーのもとへ託されることになりました・・・。
もちろん、長年ガレージで大切に保管されてきた個体とはいえ、製造から30年という歳月は決して小さなものではありませんでした・・・。
本来のコンディションを取り戻すためには相応の時間と手間、そして投資が必要になることを十分理解されたオーナー様・・・。
貴重な個体を後世へ残すことも視野に入れ、必要と判断した箇所は一切妥協なく、長年お付き合いのある専門ショップに依頼し丁寧に手を入れ、AMGが1996年にこの個体を世に送り出した本来のAMG SL60の姿へ一歩ずつ近付けていこうと、トータル・リフレッシュ・プロジェクトを開始されます・・・。
まずボディはオリジナルカラーを忠実に再現した全面塗装が丁寧に施され、経年によって生じた細かな傷みは一つひとつ丹念に修復されました・・・。
各灯火類も必要によって交換・点検・整備され、本来備えていた美しさと機能を完全に取り戻しています・・・。
またSL60の魅力を楽しみ尽くすため、ハードトップはもちろんのこと、日頃使うソフトトップは耐候性の高い新品へ張り替えが施されました・・・。
R129最大の魅力でもあるクーペスタイルとオープンスタイル、その両方を最高の状態で楽しめるよう惜しみない手間が掛けられています・・・。
さらに足回りについても長期保管による経年劣化を考慮しながら各部を徹底的に点検し、ブッシュ類やゴムパーツなど必要な消耗部品を妥協なく完全交換・・・。
本来R129が持っている重厚さとしなやかさを兼ね備えた走行フィールを取り戻すため、細部に至るまでリフレッシュが行われました・・・。
もちろん貴重なE60エンジンを含む機関系も全く抜かりありません・・・。
油脂類はもちろん消耗部品の全交換をはじめ、各部を丁寧に点検・整備しながら、AMG製M119型E60エンジンが本来持っている性能を余すことなく発揮できる状態へ仕上げられています・・・。
インテリアについては、オリジナルを可能な限り保存するという方針が貫かれています・・・。
R129では定番とも言えるダッシュボードのクラックも長年のガレージ保管の恩恵で見られず、ブラック・レザー・インテリアはフルオリジナルの雰囲気をそのまま残しながら丁寧なクリーニングとコンディション調整が行われています・・・。
そしてAMG SL60を象徴するAMG Aero IIホイールやAMG純正デュアルエキゾーストなど、オリジナリティを語る上で欠かすことのできない専用装備についても、交換ではなく保存を基本とした考えのもと、一つひとつ丁寧にリフレッシュ仕上げが施されています・・・。
「まだか〜まだか・・・」と待ち続けた途方もない焦燥感にも似た楽しみな気持ち・・・。
そうして気が付けば、その作業は約二年という歳月に及びました・・・。
オーナー様は「最初から二年掛かるとは思っていなかった」と笑っておられましたが、妥協せず、一つ終わればまた次へと手を入れ続けた結果、その二年間は単なるレストア期間ではなく、このSL60を本来あるべき姿へ完全に甦らせるための必要な時間であったことでしょう・・・。
その愛情と情熱ゆえ、当時の雰囲気をそのまま見事に表し、オーラを振り撒く目の前の1996年式AMG SL60・・・。
独立黄金時代のAMGが生み出した世界469台の希少なコンプリートカーに対し、一人のベテラン・コレクターがその生涯の夢と愛情・・・、そしてAMGへ最大限の敬意を払い、その存在価値を未来へ受け継ぐため、惜しみない情熱と投資を注ぎ込んで完成させた、まさに唯一無二の一台・・・。
そう・・・、この一台だけは「探しても絶対に出ない、ひたすら出会いを待つしかない一台・・・」へと完全昇華しているのです・・・。
第三章
独立黄金期のAMGと、ブルーノ・サッコ・デザインの最高傑作が奇跡的に交差したAMG SL60・・・!
その時代背景から、もう二度と出てこない奇跡の価値観を深掘りする・・・!
1996年という年は、AMGとメルセデス・ベンツ双方の歴史を振り返っても、実に興味深い時間軸の上に存在しています・・・。
この年はAMGが1999年にダイムラー・クライスラー傘下へ入る少し前・・・。
遡ること1990年にダイムラー・ベンツとの協力協定を締結し、正規販売網を通じてAMG車を世界へ届ける道を手にした少し後・・・。
そうです・・・!
まさにアファルターバッハが率いた技術者集団が、その独立性と少量生産思想を全面に押し出し、わずか9年間と言う期間で、その狂気に満ちた超絶魅力のAMG車を世に送り出していた貴重な時期なのです・・・!
もっと踏み込むと・・・。
この頃のAMGは、メルセデス・ベンツから正式な信頼と承認を得ながらも、大企業の生産効率や世界共通の商品企画に完全には組み込まれておらず、顧客が望むならば完成されたメルセデス・ベンツを一度解体し、クランクシャフトからピストン、カムシャフト、吸排気系に至るまで手を入れ、僅かな台数のためだけに一台のコンプリートカーを作り上げることが許されていたという、極めて稀有な時代だったのです・・・!
1971年、巨大な300 SELへ6.8L V8エンジンを搭載し、スパ24時間レースで世界を震撼させたAMGの原点には、常に「重厚で上質なメルセデス・ベンツへ、常識を超えた動力性能を与える」という狂気にも覚える思想が存在していました・・・。
その思想は1980年代、W124のボディへ巨大なV8エンジンを押し込んだ通称“ハンマー”へと受け継がれ、1990年代に入り、メーカー公認という新たな立場を得た後も決して消えることなく、R129 SL60という一台へ凝縮されることになります・・・。
一方、その舞台となったR129を生み出したのは、メルセデス・ベンツの造形黄金期を築いた巨匠ブルーノ・サッコでした・・・。
サッコが大切にしたのは、新車として発売された瞬間だけ人々の目を奪う奇抜さではなく、10年後、20年後、さらに次の世代が登場した後にも、メルセデス・ベンツとしての品格と価値を失わないと言う造形美でした・・・。
このブルーノ・サッコの「新しいモデルが、それまでのモデルを古びさせてはならない」というデザイン思想のもとで描かれたR129は、長いノーズと短いリアデッキ・・・、低く滑らかなウエストライン・・・、後方へ引かれたキャビン・・・、極限まで無駄を削ぎ落とした面構成によって、時代に迎合することなく、「時間の経過そのものを味方に付ける・・・」と言う見事なプロポーションを手に入れていたのです・・・。
ルーフを開けば堂々たるロードスターとなり、ハードトップを装着すれば端正なグランドツーリング・クーペへと姿を変える・・・。
その二つの造形が一切の破綻なく成立する完成度に、サッコ自身が「完璧なプロフィール」と語った理由が集約されています・・・。
もちろんこのR129は、造形の美しさだけを追い求めたクルマではありません・・・!
片側へ受けた衝撃を複数方向へ分散する高剛性モノコック・・・、わずか約0.3秒で展開する自動ポップアップ・ロールバー・・・、シート一体型シートベルト・・・、電動油圧式ソフトトップ・・・、マルチリンク・リアサスペンションなどなど・・・、当時考え得る最高水準の安全性、快適性、耐候性、走行性能が一台へ惜しみなく投入されていた一台だったのです・・・。
「最善か無か」という言葉が広告文句に留まらず、設計図面や部品の一つひとつにまで反映されていた本物の時代だからこそ、オープンボディであることを忘れさせるほどの剛性感と、現在の交通環境でも何ら不足を感じさせない高速安定性が実現したのでしょう・・・。
この完成されたR129のデザインへAMGが施したボディワークもまた、ブルーノ・サッコの熟成したデザインを覆い隠すようなものではありませんでした・・・。
1810mmの全幅はオリジナルのR129と全く変わらないのですが、AMGマジックにより低く構えた専用ボディスタイリングが、明らかに異なるワイドボディ感を見事に演出・・・!
そこには18インチAMG Aero IIホイールと、張り出したフェンダーの内側を豊満に満たすフロント245/40AR18・リア265/35ZR18と超絶ワイドなタイヤが収められ・・・、AMG専用エキゾーストは、R129が本来内包していた力強さを引き出しながら、その端正なプロポーションと気品を一切損なうことなく静かに凄みだけを加えています・・・。
外観にはブルーノ・サッコが求めた抑制と普遍性が宿り、その長いボンネットの内側には、アウフレヒトとメルヒャーが築き上げてきたAMGの狂気なまでの技術思想が収められる・・・。
この実に濃密な組み合わせこそがAMG SL60の魅力の核心なのでしょう・・・!
アクセルを踏まず静かに佇んでいる時には、時代を超えネオ・クラシックとして昇華した気品溢れるR129デザインが人を惹きつけ、ひとたびE60 5.95L M119型V8エンジンへ火を入れれば、580Nmという大排気量自然吸気V8ならではの圧倒的トルクで、約1.8トンの車体をスムーズに一気に前方へ押し出すのです・・・!
この究極の二面性はマジで堪りません・・・!
派手な造形や演出によって高性能を主張する現代のハイパフォーマンスカーとは全く異なり、その価値を深く知り、深く踏み込んだ者だけが内側に秘められた本質へ触れられる・・・。
実に知的で贅沢な味わいを付加しているのも堪らない魅力です・・・。
最後になりますが・・・。
皆様周知の如く、自動車を取り巻く環境はミレニアム以降、急速に変化して行きました・・・。
排出ガス規制、燃費性能、衝突安全基準、騒音規制、部品共通化、プラットフォーム統合など世界規模での生産効率が自動車開発を大きく左右するようになり、僅か数百台のために既存エンジンを分解し、専用クランクシャフトや専用ピストンを用意し、熟練した技術者の手で一台ずつ完成させるという手法は、企業活動として成立しにくいものとなってきました・・・。
AMGも巨大なメルセデス-AMGブランドへとその後進化し、性能、品質、販売台数の全てを飛躍的に高めていきましたが、その過程で、顧客のために極少数、狂気に満ちた一台を作るという、かつてのアファルターバッハ特有の濃密さは歴史の中へ姿を消していきました・・・。
ブルーノ・サッコが築いた、時代を超えて価値を深めるデザイン哲学と、メルセデス・ベンツが「コスト・イズ・ノー・オブジェクト」の精神で作り上げたR129・・・。
アウフレヒトとメルヒャーが育てた、完成されたメルセデスをさらに異常な領域へ引き上げるAMGの情熱・・・。
そして大排気量自然吸気DOHC V8が、高性能車の心臓として最も豊潤な輝きを放っていた時代・・・。
それら全てが同じ時間軸の上で交差し、一台のロードスターとして形を得た存在がAMG SL60なのです・・・!
そう思うとこのAMG SL60に宿る本来の価値観は、決して469台という生産台数だけに表れるものではなく、二度と戻らない時代の空気・・・、当時の技術者達の思想・・・、そして当時だからこそ許された自動車作りの豊かさそのものにあるのでしょう・・・。
独立黄金期のAMGとブルーノ・サッコが描いたR129、その二つの最高傑作が奇跡的に交差した96年式AMG SL60・・・。
この一台を所有するということは、単に希少な高性能車を手に入れることを超え、メルセデス・ベンツとAMGが最も豊かで、最も自由で、最も狂気に満ちていた時代そのものを手元に置くという、価値観なのです・・・。
1996年式 AMG SL60筆者の後記・・・
「これはまさに魂を震わせる一台・・・。」
今から3年ほど前のある日、このベテラン・オーナー様からお電話いただいたのを覚えています・・・。
「堀川さん、とんでもないものを見つけてしまった・・・!AMG SL60だよ・・・!」今でもその興奮されたお声のトーンをはっきりと覚えています・・・。
それから時間が経過し、リフレッシュ・プロジェクトがほぼ完成し、仕上がったAMG SL60を拝見した感動は、ただでさえR129好きの筆者にとって言葉にできないほど・・・。
独立黄金期のAMGと、ブルーノ・サッコ・デザインの最高傑作が奇跡的に交差したAMG SL60・・・
これこそまさに「魂を震わせる一台・・・」と感じたのです・・・!
リフレッシュがほぼ仕上がりベテラン・オーナー様の元に納車され、初めてアクセルを踏み込んだ瞬間の印象は今でも鮮明に覚えておられるとのこと・・・。
W124 E500やR129 SL500を所有してきた経験があったからこそ、「その違いは一瞬で理解できたよ・・・」とベテラン・オーナー様は眼を細めておっしゃいます・・・。
6リッターAMG製E60エンジンが持つ圧倒的なトルクと、アクセルに触れた瞬間から車体を押し出す力強さ・・・、そしてどこまでもスムーズに回る濃密な味わい・・・。
それらは、今まで乗ってきたメルセデス・ベンツとは明らかに異なる世界であり、「あぁ〜やっぱり違う・・・!」と確信したとおっしゃいます・・・。
最高出力381PSという数字は、現代の基準では決して突出している訳ではないことでしょう・・・。
しかし、明らかに心に響く部分が違うのです・・・!
このAMG製E60エンジンの本質は決して数字で語れるものではないのです・・・!
アクセルペダルにわずかに足を乗せた瞬間から湧き上がる580Nmという分厚いトルク・・・。
6,000rpmのレッドゾーンまで一気に吹け上がる官能的な回転フィール・・・。
そして、アファルターバッハの職人達だけが生み出すことのできた、乾いた金属音を伴うE60エンジン独特のエキゾーストノート・・・。
それらは人の感性にゾクゾクと響く魅力の塊であり、まさに魂を震わせるスペックと言わざるを得ません・・・!
せっかく出会ったのに・・・。
2年もかけてようやく仕上がったのに・・・。
誰にでも訪れる人生ステージの変化から止むを得ず、まさに断腸の思いで後世に託したいと思われたベテラン・オーナー様・・・。
メルセデス・ベンツが生み出したR129と言う傑作を、独立したコンプリートカーメーカーであったAMGが、自らの哲学と技術のすべてを注ぎ込んで完成させた奇跡の一台として、これを心底理解いただく、まだ見ぬ新オーナー様へとバトンを渡す決意をされ今回の掲載に至りました・・・。
全世界469台のみ製造・・・、今は無きAMGが独立黄金期に世界を震撼させたE60 5.95L M119型V8エンジンを搭載した“SL60”が、ここに存在した・・・! 直近2年間で、溢れんばかりの情熱と投資がなされ、完全リフレッシュを遂げた96年式AMG SL60は観る者の魂を震わせる一台だった・・・!
ここまでお読み頂ければもうお分かりでしょう・・・。
これぞまさに「探しても絶対出ない、出会いをひたすら待つしかない・・・」そんな一生物の実車見学に、是非香川県までお越しください・・・。
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際して自動車税の月割精算(¥101,200)並びにリサイクル預託金精算(¥16,530)はご購入者様にてご負担いただきます。
また陸送等は同様に購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、弊社においても箱型フラットローダー車自社所有で日本全国陸送のご要望にご対応させて頂いております。
ご希望がありましたら是非ご相談ください・・・。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両はクラシックカー・コレクタブルカーの越境ECサイト「エステートセール・スプレマシー®︎」に掲載されたものです。
至高・最高(スプレマシー)なエステートセール・・・。
エステートセール・スプレマシー®︎は、オーナー様が大切にしてこられ、想いのこもったお車を、インタビューに基づく原稿と、筆者編集の動画で全世界にご紹介する北米文化エステートセールの日本版です。
現オーナー様の想いを実直に表現、思い出は心にしっかり残しながらも、確実に次の世代に引き継ぐご案内から販売仲介対応をいたします。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。
本記事内容は、2026年7月2日晴天下13時より、約3時間の取材時間の中で、オーナー様インタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものでは無く状態等のコメントも、あくまで取材時の天候状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
何卒宜しくご検討下さい。















































































